私は田舎に住んでいる普通の会社員。
そう、普通の、会社員。傍から見れば。家族から見ても普通の会社員として働いている娘だと思われている。
私はADHDと、それに伴って双極性障害を患っている。 家族は誰1人知らない。

小さな時から少し周りとズレている空気感は感じ取っていたが、どうすればそのズレが解消されるのかはわからなかった。 私が行動したり、発言する度に冷たく流れる周りの空気感でなにかまたズレたことをしてしまったんだな……と思っていたし、友達と何故か衝突したり、いじめられる対象になりやすかった。「おかしい」「変わった子」という理由で。
私は何もおかしい事をしたいわけではないし、私の中では「普通」だった。

また、親も世間一般的な「普通」を私に求めてきた。
私が何かをする度に発される親や周りの人からの「おかしなことしないで、普通にしてて」「普通はそんなことない」という言葉は私にとっては呪いのようになっていく。
そしてどんどん私の行動、感情の全てが「普通ではない」と思うようになった。
今も仕事をしている時、外に出かけて誰かと会う時、そして親と顔を合わせる時ですら「普通のフリした私」の仮面を被りながら生活をしている。

お父さん、お母さん。 貴方たちの娘は生みの親である貴方たちの前ですら、「ホンモノの私」を出すことができません。
今世では難しくても、もし来世でも貴方たちの間にまた生まれてくることがあれば、その時は世間的には変わり者でおかしい「ホンモノの私」を受け入れてはくれませんか?