かがみよかがみ、オープンから3年の節目を迎えることができました。節目の編集長コメントを書くのもこれで4回目。ちょうど昨年の2周年のお祝いコメントの時に「これから産休・育休とりまーす」と宣言したのでした。この1年間で、妊娠・出産・復帰。めちゃめちゃ色々あったなあ。

職場復帰から5カ月がたちました

私が復帰したのは今年の4月。すぐに力を入れたのが、かがみすと達の「インプットの場」を作ることでした。これまでもエッセイを通じて、自分の体験や社会への問題提起をしてくれる方はたくさんいましたが、そのなかで「もっとじっくり学びたい」という声があったからです。

勉強会をする上で意識したことがあります。それは「かがみよかがみ」単独の勉強会ではなく、より広く色んな知識を持つ方たちに登壇してもらおうということです。

そこで、8月4日にはLadyknowsを運営するarcaの辻愛沙子さん、9月1日にはランドリーボックスの西本美沙さんにご登壇の依頼をしたところ、快く引き受けてくれました。お二人との打ち合わせは、前提説明なしに不思議とトントントンと話が進む。それもそのはず、3人とも「女性をエンパワメントして生きやすい社会をつくりたい!」という根底の志が一緒だからです。そして、もう一つ共通点がありました。それは、今年2022年に同じ「3周年」を迎えるということ。つまり“同期”なわけです。

2018~19年はターニングポイントだったのかも?

同じ志のプロジェクトが三つ(もっとあるに違いない!)が誕生した理由を考えると、2018~19年は女性たちにとって「気づき」となる年だったということなのかなと思います。

東京医大で女子受験者への一律減点が発覚したことや、MeTooが日本でも盛り上がりを見せ、Kutoo運動が始まったのもこの頃です。今までは黙って我慢してきたことも、「私だけではなかった!嫌だと言って良かったんだ」とカードがめくられてきた頃。たった1人の声から大きなムーブメントを作り社会を変えることができると、気づくことができたのでした。

あれから3年。相変わらず、日本のジェンダーギャップ指数は低いまま。だけど、少しずつ、じわっとだけど変わってきている部分もあるのかなと思いました。

以前の学びタイムのなかで、辻さんが「3年前は地上波のテレビで『ジェンダー』という言葉を使う時は説明が必要だった。でも、今はなくても使えるようになりました」と話していました。

私も似たような経験をしたことがあり、社内の会議で「ジェンダーという言葉を使うと、拒否感を持つ人がいるので、使わない方がいい」と言われたことがありました。今ではフラットにジェンダーという言葉が使えるようになり、それに付随する問題を議論することができるようになりました。

改めて「言葉にする」ということは大事だよなと

言葉が与えられることで、問題が可視化される。だからこそ、自分の体験を言葉にする、かがみすとのみなさんの行動が、とても意味のあることなのかなと思うのです。2022年の今はまだ、誰かが我慢することで成り立っていることも、来年はその痛みに気づくことができるかもしれない。そのきっかけをつくる言葉がこのサイトにあるといいなと思います。

かがみよかがみ、4年目もどうぞよろしくお願いいたします。