プライドを捨てて「お金がない」と打ち明けたとき、恋人は気付かなかった自身を省みてくれた。ふがいなさを認めて「助けてほしい」と言葉を絞り出したとき、家族は温かく迎え入れてくれた。恥ずかしい自分、だれかを傷つけてしまう自分に向き合おうと、自身の心の奥深くまで分け入った私たちは、新しい世界につながる扉を見つける……3月に掲載されたエッセイのなかから、多く読まれた5本を紹介します。

①彼と過ごすために月8千円の食費で生活していた私が、見栄を捨てた日(わん)

あらすじ)対等でいたいという彼の意向で、デート代はいつも割り勘にしていた。そして毎週会っていたら、私の食費は月8千円しか残らなかった。体重が落ちたのはともかく、千円もしない化粧品を買うお金もないとわかったとき、人に甘えるのが苦手だった私もさすがに彼に相談することにした。

②ニート生活を8年続け、「何もできない」と思っていた私にできたこと(ゆめみがち)

あらすじ)28歳まで働いたことがなかった私が、働き出した。しかし、8カ月でクビになった。転職もうまくいかず、バイトでもミスを連発して続かなかった。働く意欲はある。でも、仕事はできない。そんな私が「もう仕事のようなものじゃないの」と友人に言われたのが、推しのための活動だ。

③月8万円の奨学金の返済が始まった。社会人になって気付くお金の現実(hapiko)

あらすじ)学生時代は甘く見ていた金銭面。社会人になってから現実に直面することになった。月8万円、4年間借りていた奨学金の返済が始まった。給料は安く、車の維持にもお金がかかる。友人や上司に話を聞くと、将来にそなえて積立や貯金を始めていた。私もお金を増やすことを考え始めた。

④志望校のレベルに届かなかった浪人生の私を、受け止めてくれた我が家(一郎)

あらすじ)希望する大学をめざして浪人し、地元を離れて予備校のある市へ引っ越して一人暮らしをしていた私。しかし、センター試験の結果、予備校の担任からは志望する大学の受験を止められてしまった。私は眠れなくなって予備校も休むようになり、実家から両親がやってきた。母は「帰ってくるなら帰っておいで」と言った。

⑤溺れながら伸ばした手を、掴んでくれた人。私はちゃんと生きている(narashinoo!)

あらすじ)たくさんの人に泣きついてきた私だったが、恋人だけは違う。一番に理解して欲しい相手だからこそ、否定されるのが怖い。それに、いつだって支える側でありたい。だけど、実際の私は、救いようがないぐらい子供だった。

3月に読まれたTOP5のエッセイは、このようになりました。

さらに6位以降は次の通りです。こちらもぜひ読んでみてください!

退学して「風俗嬢になる」と言う私を、暖かい春に導いた先生との日々(四月一日雀)

看護師に憧れていた私。給与明細を見る度、「あの時、もし」と考える(ぐーもぐ)

男性のファッションで働きたいのに。ストッキングを履くイケメンの私(Nico.)

病院で働く私に彼が届けてくれた買い物袋は、「優しさ」で一杯だった(なつ)

「死ぬ」と泣く彼の相談をした母は明るく、「彼の選択」と言い切った(HiRO)

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