年配の女性がミニスカートを履いているのを「年に見合わないよね」と笑い、女子高生のミニスカートを見て「もう真似できないよね」と友人とささやき合う。そんな自分はかつて、ミニスカートが大好きだったのに。19歳の友人からの「妊娠」の報告に動揺した私。相談された母親の言葉は、至極真っ当なものだった。私たちの行動を促し、時には縛る「こうであるべき」という考え方。しかし、それは自分自身で選んだこと?それとも誰かが決めたもの?…5月に掲載されたエッセイのなかから、多く読まれた5本を紹介します。

①ミニスカートが大好きでも、履けない。誰もが性を隠して生きる社会で(あお)

あらすじ)バイトの大学生は、いつもミニスカートを履く。男性社員はニヤつきながら話している。私も高校生の頃まではよく履いていたが、大学生の友人は「私らみたいな暗い女子はロンスカだよね」。ギクッとした私はミニスカートをタンスにしまい、ミニスカートの「向こう側」の人間と化したのだった。

②愛がなくても売り物になるAV。私は愛のない作品への出演をやめた(四宮繭)

あらすじ)AV業界に入って1年。レイプ作品への出演をやめた。女性をモノとして扱う作品に喜ぶユーザーもメーカーも最低だと思っていた。そして、「本当に嫌がっているのを見てトラウマになった」というコメントを見て、出演する自分にも責任があると思ったのだ。

③10代の友人が妊娠。悩むこと数十分、母が放った言葉に拍子抜けした(こうあ)

あらすじ)高校卒業から1年。SNSで再会した友人の「いま妊娠中なんだ」というメッセージに驚いた。うろたえた私はどう返信すれば良いか分からず、母親に聞いてみた。「おめでとう、って言えばいいじゃない」。母の言葉に、反射的にネガティブに受け取った自分に気がついた。

④私の持ち物はいつも、名前を連想する「青色」。妹のピンクに憧れた(まるすけ)

あらすじ)子どもの頃から私の服や持ち物は青色で、4歳下の妹はピンクだった。本当はピンクを身に付けたかったけれど我慢していた。でもある日、妹のピンクの髪飾りを黙って使ったことがきっかけで、母に気持ちを話すことになった。

⑤元彼に会いたくて長崎6回目。空の部屋を見て2年越しの未練が消えた(れいこ)

あらすじ)結婚の約束をしていた彼が住んでいた部屋。2年前に遠距離になり振られたけれど、私は彼に会いたくて、長崎にある急な坂の上のマンションを何度も訪れた。いまは空き家になった部屋を見て、身軽な気持ちになった。辛い失恋だったけれど、学べたこともあった。

5月に読まれたTOP5のエッセイは、このようになりました。
さらに6位以降は次の通りです。こちらもぜひ読んでみてください!

さっきまで褒められていた体と目が合い、気づいたのは現実だった(紙尾眠)

24年ぶりの再会。父は私に「あなたは望まれて生まれた子」と言った(mubi,)

20歳で沖縄移住を軽やかに決断。最上級レベルの幸せが待っていた(みつき)

私を救ってくれたのは、怒ってばかりで恐ろしい存在の上司だった(もふもふ日和)

母のカレーからお肉をはじき飛ばしていた私は「正義」だと思っていた(ラムリン)

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