考えていた以上に近く、信じていたよりも遠かった。最も身近な「家族」という関係性も、思いがけない「真実」で一変する。足元をゆさぶられ、過去と未来を見つめ直す私たち。「かがみよかがみ」が開設2周年を迎えた昨夏からの1年間で、「家族」カテゴリに投稿されたエッセイのなかで最も多くの方に読まれた5本をご紹介します!

<第1位>

父の定年の波紋。仲良しで有名だった家族は、お金の切れ目で崩壊した(Manachi)

【あらすじ】両親が結婚25周年を迎えた年。「まもなく定年を迎えます」という書き出しから始まった父の手紙が、家族を大きく変えた。老後の資金を貯めるために自宅を売却し、携帯電話の料金や学費などを各々で用意してほしいとの内容。母や妹たちは動揺し、抵抗し、そしてにぎやかだった家族は崩壊していった。

<第2位>

「うちは貧乏」と言っていたのに、900万円貯金していた偉大な母(おてんき)

【あらすじ】小さい頃から「うちは貧乏だから」と言われてきた。父を亡くし、母は一人で私たち3人の娘を育てることになったが、それでも貧しいと感じた事はなかった。大学で奨学金や授業料免除などの制度を申請した際、初めて母の源泉徴収票を見ることとなった。

<第3位>

「別れてほしい」と夫に言われた日、私はようやく酸素を取り戻した(水鳥彩花)

【あらすじ】夫から言われた「別れてほしい」。私も全く同じ気持ちだった。浮気や暴力という原因はないが、ただ「もう限界」だった。ここ2年、言葉もなくすれ違ってばかりだったくせに、最後だけ気が合うなんて笑えた。

<第4位>

「お前は家を出なさい」と言った母の言葉。10年経った今ならわかる(K)

【あらすじ】高校生の頃、価値観の合わない母と顔を合わせるのが嫌だった私は、大学進学をめざしていた。家計が苦しく、進学に反対していた母は、自分で奨学金の手続きを終えた私を見て折れた。そして、「お前は家を出なさい」と、一見矛盾した言葉を言った。

 <第5位>

あの夜、手紙を読むまでは知らなかった、私と長女は「1/2の姉妹」(世渡り)

【あらすじ】私には20歳年上の姉がいる。小さい頃から、両親や近所の人に、私と姉がそっくりだと言われて育った。一緒に暮らした記憶のないこの姉が、私は苦手だった。姉が結婚して10年ほど経った頃、母の鏡台から一通の手紙を見つけた。