彼が思い浮かぶ月を見上げて、小さな声で言う。「月が綺麗ですね」と
デビュー50周年を迎えたユーミン、丸ビル20周年、新丸ビル15周年を祝う「Marunouchi Bright Christmas 2022~YUMING 50th BANZAI!~」とのコラボ企画です。通常募集時の1500字程度よりも短い180~500字程度のエッセイとなります。
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「今日は月が綺麗だよ」と、夜空の写真を送ってくれる彼。
知ってた?私のスマホの背景は、あなたが送ってくれた月の写真なんだよ。
自慢の一枚を見せ合っていた時、彼のカメラにはイルミネーションの写真が。
彼は笑って、「イルミなんて最近はひとりで見に行ってたわ」と言う。
どう反応しよう。
一緒に行こうよ?
連れて行って?
「じゃあ誘ってください」
精一杯の勇気を出して、私は言った。
あなたと夜を過ごしたいと、あなたと冬のイルミネーションを見たいと、寒がりのあなたの手を温めたいと。
ちゃんとした告白はしていないけど、一緒に月を眺めるパートナーになった彼と過ごすクリスマスは、お互い照れながら行ったイルミネーションデートを思い出す。
かっこよくて、賢くて、理系の彼が、私がクリスマスに贈った「ジェラピケのもこもこ靴下」を嬉しそうにしていた。
毎日「良い夢を見てね」と言ってくれるあなたは、遠くにいても隣にいなくても、寝かしつけてくれているようで。
だから今日の仕事帰りも空を見上げて、月を見つけると嬉しくなる。
好きなあなたが思い浮かぶから、小さな声で言うんだ。
「月が綺麗ですね」と。
かがみよかがみは「私は変わらない、社会を変える」をコンセプトにしたエッセイ投稿メディアです。
「私」が持つ違和感を持ち寄り、社会を変えるムーブメントをつくっていくことが目標です。
恋愛やキャリアなど個人的な経験と、Metooやジェンダーなどの社会的関心が混ざり合ったエッセイやコラム、インタビューを配信しています。