急に連絡が途絶えてしまった彼女。「友達だったのに」と思っていた。でも、再会して「真相」を知ったとき、彼女の立場、そして私の幼さがわかった。時間を経て、経験を重ねた今ならわかることがある。あのときの彼女の気持ち、彼の思い、そして私自身の姿……。10月に掲載されたエッセイのなかから、多く読まれた5本を紹介します。

①休みに高速バスで出かけた仙台。偶然入ったパン屋は大当たりだった(わっか)

あらすじ)お休みの日、住んでいる田舎から高速バスに乗って仙台にやってきた。数年前から好きになった「一人ランチ」を楽しもうと、店を探す。しかし、なかなか良い場所が見つからず、空腹も限界に。そんなときたまたま見つけた、中で飲食ができるパン屋に入った。

②背伸びして料亭に入った私たちに、仲居はメニューを投げて鼻で笑った(吉川リサ)

あらすじ)会社の研修で「これまでにされたことがある不快な接客」をテーマに話し合うことになった。私が話したのは、地元の福岡で友人と行った料亭での出来事。母に勧められたそのお店を訪れた私たちを出迎えた中年女性の仲居さんは、完全に私たちを見下していた。

③連絡が途絶えた友人へのモヤモヤ。同じ立場になって、やっとわかった(44)

あらすじ)小学生から仲の良かった彼女は、急に高校に来なくなり、姿を見なくなった。就職してからたまたま見かけ、声をかけた。彼女は退学後、妊娠、出産、結婚と忙しい日々を送っていたらしい。彼女に対してモヤモヤしていた私は今、彼女と同じ立場だった。

④生きていけないと思った「あなたのいない人生」は、案外居心地がいい(Lil'Mii)

あらすじ)あなたがいなければ、生きていけないと思っていた。でも、あなたがいない世界は、無理に笑わなくていいし、泣きたい時に思いっきり泣ける。嫌いなものを好きだと嘘をつかなくていい。あなたを想っていた日々は、私を殺してきた日々でもあったのだ。

⑤ひどい言葉でふり、10年ぶりに会った彼は私を「さん」付けで呼んだ(すもも)

あらすじ)クラスで仲の良い男子から「好きだ」と言われた。隣の席でいつもお話をしていた彼。とても優しかった。でも、よくその子といると、ほかの男子にからかわれていた。だから私は言ってしまった。「君のことなんか好きじゃない」

10月に読まれたTOP5のエッセイは、このようになりました。
さらに6位以降は次の通りです。こちらもぜひ読んでみてください!

約束した夏から六年。あのとき一緒に死ななくてよかったね、私たち(真村 べに)

私の誕生日に恋人はバイトを入れた。自分を大切にする意味を知った(大松 陽咲)

突然食べられなくなったお茶漬け。食べられたのは休職して5ヶ月後(kanon.)

地方在住、非正規、女性。最弱カードの私はブラジャーが買えない(振りむけば雪国)

例えだったとしても許せない。母の職業を馬鹿にした先生を呼び出した(夏目わか)

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