実母の葬式での未熟な私を立派だと認めてくれた、強くかっこいい義母

大好きな実母が亡くなってから早一年。
未だ悲しみが消えることはないけど、「あの頃」よりはだいぶ前を向いて生きていけてる。
たくさんの人に支えられたおかげで今の自分があるけど、今回は支えてくれた人の中でも「義母」の強さについて話したい。
実母が亡くなった2023年9月15日。
尊敬し、大好きで、この先もずっと一緒に歩んで行けると思っていた実母の死は、あまりにもショックと悲しみが大きく、すぐに受け止められなかった。
結婚してから1年半ちょい、旦那と旦那の家族と私たちの家族でご飯をするんだろうな。
実母と義母は穏やかで温かい人柄なので気も合うだろうし、仲良くなりそうだな、なんてそんな未来さえ思っていた。
私が勝手にいろいろと頭の中で思い描いていたこの先の未来から、実母だけが姿を消した。
寂しすぎるよ。
もっと一緒にいたかったよ。
話したいこともいっぱいあったよ。
ワガママな娘でごめんね。
1週間後の2023年9月24日。
実母の人柄を表す、晴れ渡る空に包まれた葬式を終えたあと、義母から1,000字を超すLINEメッセージが届いた。どの言葉も文章も愛に溢れ、「もーみんさんのお母様も、この先もーみんさんの中にいらっしゃると思います」と、私も実母も肯定してくれる温かな文章だった。
その中でもこんな言葉をいただけた。
「告別式に参列させていただき、ありがとうございました。ご家族の愛に溢れたあたたかいお式でした。その中で崩れず最後までしっかりとお母様をお送りされたこと、ご立派でした」
涙でボロボロで弱り切っている情けない姿を見せてしまったけど、立派だと肯定してくれた。
弱い姿を「強い」と伝えてくれた。
何よりも人生経験の浅い、未熟な私に対して深く共感し、寄り添う言葉を選んでくれた、そんな義母の姿勢にとても励まされた。
私は強くないけど、「立派」だと認めてくれた人生の大先輩の義母の姿こそ、かっこよくて誇らしくて、とても強さを感じた。
その後も「いつも明るく頑張るもーみんさんを応援しています」とポジティブな言葉をかけてくれたこと。
「私の言葉で少しでも元気になれたならとても嬉しいです。大変なとき、悲しいとき、まわりの人にたくさん甘えて良いと思います」と人生経験に基づいた深い言葉をかけてくれたこと。
義母は大好きな旅行に行くたびに、私たち夫婦に旅行の思い出を楽しく語らってくれた。
そのおかげで私も毎日をポジティブに迎えて過ごしていけた。
そんな義母の温かい人間性と細やかな配慮に甘えて、旦那も含めた3人のグループLINEは常に明るい話題で盛り上がっていた。
なによりも、直接の血の繋がりはないけど、血の繋がりだけが家族の絆ではないことを義母から教えてもらえた。
これからも「義母と共に生きること」、そしていつの日か強い人を支えられる「強い人でありたいこと」、私が思い描く未来には私の中に生きる実母、そして共に生きる義母の姿が鮮明に映される現在となった。
まだ横に並べるほど立派ではない私ですが、いつの日かあなたを支えられる強い人になりたい。
そのときはこの言葉を返させてください。
「私の言葉で少しでも元気になれたならとても嬉しいです」
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