たくさんの投稿ありがとうございました!編集長の伊藤です。
自分も就活生だった10年前をしみじみと思い出しました。一段一段、階段を踏みしめて、でも一度でも落ちたら最後、これまでの努力は無……っていうあの感じ、つらかったなあ。
そして今、勤続10年。社内イチの愛社精神を持っていると自負している私ですが、第一志望の会社ではありませんでした。だけど今、こんなに大好きになれた(そして会社も私のこと大好きだと思うよ?そうだろ?)ので、就活の時に目指してた第一志望だけが正解ではないと思います。どんな未来になっても、正解にしていくのは自分次第だしね。
さて!そんな暗黒の記憶を掘り返しながら、全て大切に読ませていきました。さっそく発表していきましょう!!

「捨てたい就活体験記」かがみすと賞

◆内定も彼氏もお金もなし〝内定がある人〟にでも仮装してみようか(がぶ)

「この子、天才なの?」と編集部に激震が走りました。それがこのがぶさんの文章。言葉の選び方が、もう、気持ち良すぎる。イメージわきやすい、そしてキャッチー、等身大のまっすぐな言葉が読み手にスンと届きます。

私の大大大大大大好き&尊敬している、ユーチューバーのkemioさんのよう。好きな一文載せていきますね……!!

いざ21歳になったら“何か”にならなきゃいけないらしくて、 加えて「なんでなりたいのか」という正当な理由も画面に打ち込まなきゃならない。 “ヒーローになりたいです。” と言えば、“なぜなりたいのか?”なんて質問をされるのだろう。

内定も彼氏もお金もなし〝内定がある人〟にでも仮装してみようか

なんだか楽しそうに生きる人間を ヒトはどこかの交差点で見つけ、そして好きになるのかもしれない。 ちょっと危険で、かなりファンタスティック。それに憧れるから 地球のドラマはいつだってぐねぐねにょろにょろ しているのだろう。

内定も彼氏もお金もなし〝内定がある人〟にでも仮装してみようか

少なくとも魔法の絨毯がみせた世界(“A Whole new world “)は、6畳の部屋より、渋谷交差点のほうが拝めるだろうから。

内定も彼氏もお金もなし〝内定がある人〟にでも仮装してみようか

がぶさんの、かがみデビュー作もこれまた最高なので、ぜひこちらも読んでみてください!

【編集部選】

◆内定を受けるべきか、蹴るべきか。100冊読み漁って出た答えは(ふみえ)

なんとか内定した、だけど興味のない業界に就職するか。
それとも、内定を手放し、無謀かもしれない夢の業界にアタックし続けるか。

第一志望に決まった方じゃなければ、誰もがぶつかる悩みなのではないでしょうか。ふみえさんはその答えを100冊の本に求めます。

清く正しくまっすぐに生きる登場人物を探すだけ探し、彼らならどっちを選ぶだろうと考えた。ハムレットでいう、かの有名な生きるべきか死ぬべきかの問いの答えを、わたしは卑怯にも本の中に求めようとしたのだ。

内定を受けるべきか、蹴るべきか。100冊読み漁って出た答えは

「卑怯にも」という言葉選びに、ふみえさんの葛藤がよく見えます。私はふみえさんの親友になったつもりで、こういう時はどっちの選択を応援してあげるのが正解なのかな。何て声をかけようかな、なんてことを考えながら読みました。

そして、最後にだした結論。「よく悩んだね。あなたの出した答えが、正解となりますように」と抱きしめたくなりました。内定後の「本当にこの会社でいいのかな」と悩んでいる方、こういう答えもあるよということを知るだけでも、気持ちが楽になるんじゃないかなと思います。

◆「将来のビジョンを教えてくれる」ってなに? 就活がしんどい(みのり)

編集部満場一致で、ホンマソレ大賞。

なんで就活の猛者みたいな人たちって横文字並べるの好きなんですかね?スキームとかビジョンとかアサインとか。流石に私も英文科の端くれだから意味はわかりますよ?でもお前ら日本人なら日本語使えや!!!

「将来のビジョンを教えてくれる」ってなに? 就活がしんどい

「将来のビジョンを教えてくれる?」 え?将来?就活が将来ですよ?

「将来のビジョンを教えてくれる」ってなに? 就活がしんどい

というか世の中の大人は全員将来に対する素敵なビジョンがあって、PDCAサイクルをくるくる綺麗に回して生きてるんですか??

「将来のビジョンを教えてくれる」ってなに? 就活がしんどい

就活の矛盾がどんどん明らかに…!
その矛盾に目をつむりながらも、大人たちに気に入られることが就活なのか?それが私の未来なのか?……その自問自答!わかるよ、わかる。しんどいよね…。

「大人側」にいる私も読みながらもやもやもや。でも、その語り口が軽妙なので、読後感も「まー文句言っててもしゃーないし、やるか」と思わせてくれます。就活しんどいよ、という方こそ読むと元気もらえるかと!!

◆履歴書の前でグッと手が止まる 人に語る物語が私にはない(路地裏)

疾走感のある文章。目で追うというよりは、耳に聞こえてくるようです。しんどい就活を経て、たどりついた結論がすばらしい。

それでも周りからは楽しそうに見えるらしい。多分みんなそんなものなのだろう。毎日笑っている人も暗いものを抱えているし、暗そうに見える子が実はコミケでスーパースターかもしれない。わたしはあんまり頑張れないタイプだが、思い返せば少しずつ前進している。勝ってないけど負けてもないな。生きてるだけでも偉いよ自分。

履歴書の前でグッと手が止まる 人に語る物語が私にはない

このことに気づけただけでも、就活して良かったなって思えるんじゃないでしょうか…。就活って人生の全てではないけど、人生に通ずる学びがあるんだよな。なんで就活するんだろう?そう思う方にとっては、ひとつの答えになるんじゃないかなと思いました。

本当はまだまだ紹介したいのがあるのです…!!読んでいただけると、つらい思いをしているのは自分だけじゃないと感じてもらえると思います。ぜひ読んでみてくださいね。

そしてただいま #姉だから妹だから の投稿もお待ちしています。

12月に募集した、「私と東京」「髪型変えたワケ」のかがみすと賞発表もお楽しみに!!