元カノコンプレックスという言葉をご存知でしょうか。
私はこれをクソしょうもない元彼氏のせいで発症し、最近の最近までとんと苦しめられてきたのです。

元カノコンプレックスとは非常に厄介で、症状は多岐に渡ります。
①何かにおいて彼の元カノに優っていないところをみつけ、「彼は私よりいい人と付き合いたいんじゃないか」と思うこと。
②彼の私物などに元カノの影を見つけ、なんか知らんけど一気に気が滅入ること。
③彼のはじめても最後も私がよかったのにと嘆いてしまうこと。エトセトラエトセトラ。

彼の影にチラ見えする過去の女性の亡霊に塩ぶん投げたくなったり、逆におよよと逃げ出したくなってしまったり、元カノコンプレックスは非常に厄介です。私のような自己肯定感どん底のような乙女に流行るこの症状。彼に苦しさを理解されないことによる辛さの加速や、むしろ更に「いや、昔の話掘り返されても」と開き直られる二次災害も日常茶飯事。そもそもの原因はあなたが元カノからもらったポーチにコンドームを入れてるせいでしょう。無神経の極みか。心臓の毛ライオンのたてがみレベルに長いんか。ポーチはその場で捨てさせましたけども。

あなたをつなぎとめておきたくて。すきだから。

そんな元カノコンプレックスに立ちはだかるのは「もう昔の話」という正論。そんなんわかっとるわとちゃぶ台をひっくり返した乙女は私を含めて一体何人いるんでしょうか。

そういう話じゃないんです。あなたをつなぎとめておきたくて、でもそんなときにそんなポーチ使われるからなけなしの自信がこそぎ落とされてるんじゃないですか。最初が私だったらこんな苦しい思いしなかったのに、って。思うんです。すきだから。あ、発症原因の元彼にはこんなところで言えないレベルの愚行を星の数されたとだけ言っておきます。

今の私にはちょっとだけわかる、昔の彼氏がわたしと別れた理由

そんな悶々とした思いを抱えながら、あるとき友達と話していると元元元くらいの彼氏のことを思い出しました。
私は「は?」と言いたくなるフられ方をされがちなのですが、その彼の話は今の私はちょっとだけわかるなあと思ってしまうのです。

初デート、だった気がする。その帰りに電車に乗り込むと、前に付き合ったものの、つの字もしていない人と一緒の車両だったんです。田舎なので。向こうに気付かれる前に逃げるのが吉と思い、私は一緒にいる男の子に正直に告げ、車両を変えてもらいました。すると、次の日からメールを無視されて。「は?」となっていると3日ぶりのメールで「別れよう」と。

今思うと、彼も元彼コンプレックスに陥ったのでしょう。「俺じゃなくてもいいんだなと思った」とだけ告げられ、連絡先をブロックされてしまいました。当時はわからなかったけど、今ならわかるよ、その気持ち。と同時に、「あ~~~~~今の恋人にこんなしょうもない理由でフられんくてよかった~~~~~~」と思うわけです。

元元元彼の気持ちに共感して、元カノコンプレックスはほとんどなくなっていた

俺じゃなくてもいいんじゃないか、わかるよその気持ち。でもね、私はそう思ってもちゃんと別れるんじゃなくて話し合うよ。話し合うとかできないような歳だったんだよね。でも私は、そんな歳のときに今の恋人に出会わなくてよかったと思ってしまったよ。そんなことを思っていると、元カノたちはもしかしたら、私に出会うまでの練習台になってくれたんじゃないかと思うようになった。言い方悪いけど。やっぱ、いい気はせんし。しょうもない理由でフったりフられたりを元カノたちがしてくれたから、私たちが今こうして1年以上も同棲できてるのかもしれない。

元元元彼の気持ちに共感して、安堵して、そしたら元カノコンプレックスはほとんどなくなっていた。影が見えるのは嫌だけどね。同窓会もめっちゃ嫌。しょうもない理由で別れざるを得なかった時代を経て、スーパー天使に育ってくれた今の恋人。私はしょうもない理由なんかで絶対離さないからな!愛してる!