「俺22で童貞だけどセックスは結婚しない相手とするのは無責任だと思うから、コンプレックスといえばコンプレックスだけど、妊娠させちゃうよりかは全然ましだと思うんだよね」
バイト先友達の言葉はいきなりすぎて驚いたけど、彼の言葉に間違いはなかった。むしろ大賛成だった。

セックスは「タブー」ではなく「してもおかしくないもの」

私立女子大に通っていた私は、女子大だからなのか、それとも国際保健みたいなコースがあるからか、保健の授業が多い。私はその国際保健のコースに入っていたわけではないけど、履修要覧の選択必須科目の欄に保険関連の授業があったため、いくつか取っていた。そのためか、1年生から4年生まで何だかんだ保健教育を受けいていた。

大学での保健教育は中学、高校と全く違った。私の中学校では保健の授業は男女別で学び、高校は1年間だけ習ったが食生活と避妊の仕方しか学ばなかった。男女別と言う点は女子大だから何とも言えないけど、大学ではただ知識を学ぶだけじゃなくて、正確な知識を持って計画的かつ無理のない人生を歩み方について考えさせられた。

「大学入ると恋人とセックスする人もいると思います。セックス自体は悪くありません。ただ避妊もそうだし、HIV予防のためにも絶対にコンドームを付けろとパートナーに言いなさい。もし相手が嫌がったり、逆に自分から言えないのであれば付き合わない方が良いですよ。どちらにせよ自分へのDVですからね」
衝撃的だった。教授の言っている事は当然のことだ。しかし、最初の言葉。「恋人とセックスする人もいる」、「セックス自体は悪くありません」。今までの授業でこんなこと言う教員なんて見たことなかったからだ。でも悪い気はしなかった。むしろ、「セックス=タブー」ではなく「してもおかしくないもの」と否定せず、なんだか学生たちを安心させる言葉のように感じた。

産婦人科系の漫画がもっと普及すればいいなと思う

ある日、Netflixで『Sex Education』というタイトルを見た。気になって観てみたら、これまた驚いた。ドラマの中で普通に避妊、中絶、LGBTQ、性行為などを普通に扱っていたからだ。ただ、下ネタとか下品に扱うのではなく「誰にでもあり得るから気を付けなさい」と間接的に教えてくれるような内容だった。

日本でも産婦人科医を主人公にした『コウノドリ』や、結構古い漫画で『ないしょのツボミ』などがある。二つとも産婦人科系の漫画で結構女性向けコンテンツとして捉えられがちだけど、正しい知識やリスクを普及するという点でもっと普及すればいいなと思う。漫画という手に入れやすいコンテンツだからこその強みが活きていけば、少しでもリスクから身を守れる環境ができるのかもしれない。

性教育は「自分と他人の幸せを守るために責任感を自覚させるもの」

バイト先の友達のいきなりの告白、大学での保健の授業、ドラマや漫画を通して、性の事について色々と考えるようになった。私としては保険、特に性教育は「自分と他人の幸せを守るために責任感を自覚させるもので、時には踏み込んだ内容を教えることがいるもの」だと思う。今、日本は性教育が海外に比べて遅いとされている。特に最近は、コロナウィルスの影響で在宅の時間が増えた。そのせいか未成年の妊娠や家族による強姦などが増え、臨まない妊娠をしたり中絶をせざるを得ない人がふえたという。少しでも望まない妊娠や中絶、性病から身を守るためにも、性教育をしっかり行い多くの人が幸せになれたらいいなと思う。