衣替えの時期が来たか~、面倒くさいなあ。
中高生の頃から、制服が夏服に変わる度にそう思っていた。なぜなら、夏になると肌を露出する=無駄毛を処理しなければならないからだ。プールの授業の前の日なんて、特に面倒くさかった。ボーボーに生えたそれを、見せるのも見せられるのも嫌だろう。それに比べ、冬場は、長袖に黒タイツ。なんと楽なのであろうか。
無駄毛に悩んだ高校時代から何かとお金がかかる大学時代へ
私は、特別に剛毛というわけでもないが、そうであってもある程度の年齢になると、毛を生やしておくわけにはいかない。かといって、中学生、高校生の頃は、脱毛しに行くお金もなかった。晴れて大学生になったら、アルバイトをして、お金を貯めて脱毛をしに行こう、と思っていた。しかし、大学生になればなったで、色々なことにお金がかかる。中高生の頃には、禁止されていた髪の毛を染めることもできるし、好きな服装もできる。長期休みの国内外への旅行。昼休みは、学食だけでなくランチにも行けるし、サークルやゼミなんかの飲み会もある。思いの外、娯楽や優先したいことが増えたのだ。なので、脱毛は、自分で時間をかけて処理をすることができるので、優先順位が下がり、結局、学生時代は、脇の脱毛にしかチャレンジできなかった。ようやく社会人になって、お金にも余裕ができてきたので、去年から、全身の脱毛をしにクリニックへ通っている。来年の今頃には、この苦痛、悩みともおさらばできそうだ。
「化粧くらいしろ、マナーだ」と。
歳を重ねて、夏の悩みが一つ増えた。化粧崩れだ。
特にマスクと、化粧の相性は悪い。体調不良で、スッピン隠しに、マスクをしたことがないわけでもないが、元気であるのに、化粧もせずに、職場に行くのはためらわれる。最近では、コロナ禍で、化粧よりも欠かせないものとなったが、白いマスクをすると、すぐにファンデーションがマスクのゴムの部分に付着してしまう。ただでさえ、夏場のマスクは、あごの汗が鬱陶しいのに。
化粧は、年齢が上がるごとに、マストになってくる。高校生の頃は、厳しい学校で、眉毛の手入れも禁止されており、体育館で、行列作って、毎回、始業式の後にチェックをされて、引っかかると生徒手帳に×をつけられた。「勉強以外のことに時間を割くな」と。大人になれば、男性だって眉毛の手入れを求められるくらいなのに。あの頃は、禁止されていたことが今は、必須だ。「化粧くらいしろ、マナーだ」と。私が大学生の頃にバイトしていた、デパ地下では、「化粧をしていない店員がいる」なんてクレームが入ったこともある。本当に困ったものだ。食品を扱っているから、過度な化粧は禁止だし、かといって、いわゆるスッピンもだめ。何なら良いのであろうか。誰がどういう風にクレームを言っているのか、直接聞いたわけではないが、食品売り場だったら、反ってスッピンくらいが良いのではないであろうか。しかも、キャッシャーである。明かりも、暖色系で、そこまではっきりと相手の顔が見えるわけではない。地下で換気が不十分で、夏も冬も蒸し暑く、あの頃の私は、汗と脂でパンダ目にならない、アイライナーとマスカラ探しをずっと探し求めていた。
化粧が大人の女性のマナーという風潮はなくなって欲しい
今の私の悩みごとは、化粧>むだ毛処理である。むだ毛処理は、一度(ある一定期間、クリニックやサロンに通って)やってしまえば終わるが、化粧に終わりはない。マツエクは、もって3~4週間程度。アイラインや眉のタトゥーは聞いたことがあるが、ファンデーションのそれは聞いたことがない。
今必要なのは、マスクにつかないファンデーション、もしくはファンデーションがつきづらいマスクか。そもそも、その2つの両立は必要なのであろうか。夏に限らず、化粧が大人の女性のマナーだとかいう風潮よ、どうか早くなってくれ、と願うばかりだ。