「日本の就活市場は女子に不利である」これはよく聞く就活神話だ。国立早慶など上位大学に通う女子でも、中堅以下大学の女子も就職活動では高学歴男子に負けてしまうらしい。

結婚出産育児で仕事を休んだり、退職したり、女性ならではとされるライフイベント、また転勤を嫌う女性が多いことから、企業は女性の採用をなるべく避けたいから女子は不利だというものだった。 

私は、中堅大学に通っているが就職活動を始めた大学3年生の夏にこの事実にぶち当たった。インターンの説明会は抽選で、当選したことはなかった。当時、コンサルに憧れがありインターンや本選考を受けることを考えていたが「学歴・性別」の壁を自分で感じて勝手に諦めてしまっていた。

私はコンサルをやめて人材系企業でインターンをはじめた。その企業が立ち上がったきっかけは女性支援だったというだけあって、社内で活躍する多くの女性をみて、こんな人生も悪くないと考えた。人材派遣のスタッフさんたちも女性が圧倒的に多かった。いつのまにか、コンサルに行きたかった私の夢は消えていた。

「私がなりたかったのはコンサル」難関でも、挑戦することを決意

私が夢から醒めたのは大学3年生の冬だった。人材系企業の最終選考を受けるか受けまいかずっと悩んでいて、二ヶ月以降就職活動を中断していた。
自分がやりたかったことは何か、自分がなりたい大人はどんな姿なのかイチから考え直し、私がなりたかったのはコンサルでバリバリ働く女性だった。コンサルに進むことになった友人は慶應、上智…コンサルの選考は秋に終わっていると聞くし、学歴も足りない、女性であることも不利な業界であるということは重々承知だった。

それでも、新卒切符は一度きり。難関と言われる業界に自分がどれだけ通用するのか試したかった。人材ではなくコンサルに行きたい。そう考え直したのは就職活動本格解禁の一ヶ月前。自己分析をもう一度やり直し、ウェブテストの勉強もやることにした。

見つけることができたコンサルは数社だけ。「女性限定」私は総合職を探していたのでその文字を見つけて注目することはこれまでなかったが、コンサルの説明会ならぜひ参加したい。幸い抽選でもなく参加することができた。
それでも、聞かれることはライフイベントについてどのように考えているかだった。就活でセクハラに該当するかギリギリグレーゾーンの質問をされて、気分は良くなかったけど、それで私の評価が変わるならその企業は受けるのをやめてみようと割り切って答えることができた。

女性社員が少ないことがコンサルの課題なら私がロールモデルになる

コンサルは私のイメージ通り高嶺の花で女性が少ない。企業の問題点を解決するコンサルでも、女性社員数が少ないことを問題視していることを初めて知った。
なら私がロールモデルになりたい。学歴や性別を理由に憧れを諦めてしまうのはもったいない。一度しかない人生を思う存分楽しみたい。そしてかっこいい女性になりたい。

「日本の就活市場は女子に不利である」私は女子であることを有利に、憧れの業界に飛び込むことにした。