忘れたい過去。忘れたい初恋。忘れたい想い。
私は、たまにふと思い出す人がいる。それは、初恋の相手だ。
そして、初体験の相手でもある。その恋は、正式に彼氏彼女の関係性ではなく、都合の良い関係同士だった。
バイト先で出会った彼に私からファーストアプローチをかけ、初めてのデートで一線を越えてしまった。思い返せば、あの時から彼は、私に対して都合の良い女だと思っていたのだろう。

彼に嫌われないよう、あなた好みの服を着て、癒し系キャラを演じた

彼と結局5回くらいの関係で終わってしまった私だが、その数回で何度か「付き合う? 私たち」「付き合う? 俺たち」と言う会話は何度か交わしている。しかし、お互い変なプライドを持っていた為か、ちゃんと「好きです」という一言を言わない限り付き合おうとしなかった。
付き合う前に関係を持ってしまったからという理由を加えて。そして、お互いたった一言で終わる「好きです」という言葉を言おうとしなかった。変なプライドに邪魔されて。

「好きです」の一言ですら言えない時点で、お互い不器用者同士だったのだろう。お互い彼氏、彼女にするような“思わせぶり”な態度は、充二分にとっていた。

だからだろう、お互い“いつか”気持ちが冷めるだろう。若しくは、“いつか”好きと言ってくれるだろうと思い続けていた。

彼に嫌われないよう、癒し系な性格を演じて頑張った。彼好みの服装だって新調した。
そして、彼との連絡手段が途切れないよう、必死にLINEを続けようと頑張った。面白くない話題にも笑えるよう努力した…。

恋という感情は、良くも悪くも特効薬だ。彼への気持ちが冷めた今だからいえること。

恋をしていたら、周りの視界が明るくなる。朝の目覚めが良くなる。夜の寂しさが消え、彼との会話をずっとリピートして思い出す。
話が逸れてしまったが、こんな感じで私は初恋の人と正式に付き合いもせず一線を越え、そして恋焦がれてしまった。

「不器用な恋」今でも思い出す。こうしていれば、こう言っていれば…

私から彼との連絡を絶ったわけだが、その理由は単純。理由は、彼との恋が辛くなったからだった。

彼のLINEをブロックした次の日の朝、目覚めると何故か心がすっきりしていた。
もう彼に悩まされなくていいのだ。新しい恋を始められるのだ。そう思っていたかもしれない。

私は彼にすがっていたのだと、その時気が付いた。すがるものを無くすと、案外楽になるもので、それと同時に、彼に何も言わず一方的に連絡を絶ってしまった私には腑に落ちない気持ちも多少なりともあった。

彼に恋していたのは、もう4年も前の話で。今では彼の連絡先すら知らないし、知りたくない。
時々思い出してしまっている時点で、私はまだ彼に未練があるのかもしれない。だからといって、彼が何かをしてくれたわけでもなく。彼が特別な才能を持っているわけでもなく。

彼と連絡を絶ってから、何人かの男性とデートには行った。だが、誰ともしっくりこない。結局私は、都合の良い関係だった彼といる時が一番居心地良かったのかな。

不器用者同士だったから、お互いの感情をぶつけ合えず、結局自然消滅というつまらないオチで終わってしまったが、私はたまにお互いの気持ちがまだ消えずに残っていたりするのかなとふと考えてしまうことがある。あの時こうしていれば、あの時こう言っていれば…という後悔で眠れない夜もあった。

「好き」って気持ちを伝えられなかった初恋から学んだこと

そんな教訓から私が学んだこと。それは、都合の良い関係は、100%初恋に向かない(笑)!

そして、恋愛経験浅い人が恋に落ちたら、とにかく無理をしない。

自分の気持ちに素直に向き合う。自分が何をしたいのかを頭の中ではっきり整理する。

でも、恋をしちゃうとこんな簡単なことにも目を向けられなくなるんだよな…。

自分を見失わずに恋に焦がれる女性こそが、最強モテ女。恋をしたらいつも相手の事ばかり考えて、自分らしさを忘れてしまうこれが不器用女…っていうのかな?