私は、6月に結婚をした。

25歳。際立ってはやいとも思わないが、神奈川で育ち、大学・職場を東京で過ごしたこともあってか、周りと比べればはやい方だったのかもしれない。

友人が「結婚だけが女の幸せだとは思わないから」と私に言ってきた…

結婚のタイミングは、いつだって“2人のタイミング”なわけで、特にここで語る必要もないとは思うが、いざ結婚してみると様々な声が耳につく。

大半の友人は、自分以上に喜んでくれたものの、中には「25で結婚ってはやくない? 私はまだ働きたいな(引っ越しすることになったので、私は会社を辞めたのだ)」「結婚だけが女の幸せだとは思わないから」等と言われることもあった。

「結婚だけが女の幸せだとは思わないから」
私もそう思う。心の底からそうだと思う。
けど、なぜ私に向かって言うんだ…?

私は、元々結婚願望も薄い中、結婚を決めてしまったので、未婚の女性を見下しているような気持ちはさらさらない。しかし、友人が発した何気ない一言は、明らかに結婚する私を見下した印象を感じた。

既婚や独身…どっちが正しいとか、偉いとか、そんなものはない!

女性の社会進出がすすみ、奨励されている中で、結婚のために会社を退職し家庭に入った女。専業主婦。夫の稼ぎで生活する女(補足すると、私は現在求職中でまた働くつもりだ。なぜならお金が好きだから…)。そういった女性への風当たりが、思ったよりも強いことに気が付く。その風上にいるのは、意外なことに女性であることが多い。

結婚するだけが女性の幸せではない。しかし同時に、結婚することも女性の幸せであるのだ。どっちが正しいとか、どっちが偉いとか、そんなものはない。

思わず「男性同様にバリバリ働くことがそんなに偉いのか??」と言いたかったが、いけないいけないと頭を冷やす。そんな争いほど不毛なものはない。

彼女たちをピリピリさせているのは、おそらく社会からの“結婚”の圧力だ。私もあと数年結婚するのが遅かったら「結婚しないの?」「孫はまだか」と言われていたであろうことは容易に想像ができる。そんな中、既婚者の友人が赤ちゃんを抱っこして「結婚はいいよ~」とか言うもんなら、刺してしまうかもしれない。「結婚がそんなに偉いか??」という気持ちになる。

女の敵は女じゃない!すべての女性に「それぞれの幸せの形」がある

だから、彼女たちの言葉の背景もなんとなく理解できるところはある。しかし、忘れないでほしいのは、女の敵は女ではなく、社会なのだ。

未婚女性に向かって、マウンティングをしてくる既婚者もいるのかもしれない。だけど、今はこんな内輪で揉めている場合ではない。すべての女性にそれぞれの幸せの形があること、つまり「よそはよそ、うちはうち」のあり方をいつまでたっても理解しない社会に対して、私たちは一丸となって立ち向かうべきなのだ。

この声が誰かの胸の片隅でひっそりと発熱することを祈りながら、私は今日も皮肉を笑って受け流している。