昔からあった抜毛癖。襟足あたりは、ふにゃふにゃで絡みやすい髪質に

私は嫌なことがあると髪に八つ当たりをしていた。具体的に言うと襟足あたりの髪を抜いていた。後から知ったが抜毛癖というらしい。

抜毛癖があったのは中学3年生の頃。理由はあまり覚えていないけれど多分、高校受験のストレスだとか友達とうまくいかないだとか、よくある中学生の悩み。私は言葉にすることが上手ではなかったから、何かあっても親にも友達にも相談できなかった。というよりも何をどう相談したらいいのかが分からなかった。悩みやストレスを自分の中で何とかしようとした結果、自分の髪を犠牲にしていた。

これは後から親戚から聞いた話だが、まだ言葉を発することができなかった赤ちゃんの頃にも自分の髪を抜いていたらしい。生まれたときからの癖だったみたい。

そのおかげで襟足付近の髪は他の部分に比べると細くふにゃふにゃで絡まりやすい髪質になってしまった。

大学生になって、ブリーチして色を入れて。ルンルン楽しんだけれど

大学生になって、自由に髪を染められるようになってから、襟足のふにゃふにゃな髪も気にせずにいろいろな色に染めた。最初はただの茶髪だった。そのうち物足りなくなってインナーカラーを入れた。そう、ふにゃふにゃな髪をブリーチして色を入れたのだ。ふにゃふにゃな髪もベテラン美容師さんのおかげで何とかちぎれずに可愛いピンク色になった。
鮮やかな色になったふにゃふにゃな髪はとてもかわいかった。色が落ちたら紫色や青色を入れ、カラフルな色をルンルンで楽しんでいた。

だけどやっぱりふにゃふにゃな髪は限界で、すぐに絡まりちぎれやすくなっていた。

この髪がなんだか急に可哀そうになってきて、カラーするのをやめて黒髪にした。その代わりにヘアケアをして育毛するようになった。

徐々に徐々に、ゆっくりだけど以前より太い髪が生えるように

そしたらなんと髪が復活してきたのだ。まだふにゃふにゃな髪ではあるけれど以前よりは元気な髪になってきている。
インナーカラーのような派手さはないけれど、このハリのでてきた髪のなんと尊いことか。
インナーカラーを入れていた時よりも、今の方がヘアセットをするのが楽しい。絡まったりちぎれたりすることが無くなり、悲しくなることが少なくなった。徐々に徐々に、とてもゆっくりではあるけれど以前より太い髪が生えてきてくれるようになって、本来あるべき姿に戻ろうとしているのが嬉しい。

抜毛癖があったことは誰にも言っていないし、襟足付近の一部の髪が元気になってきていることも誰にも気づかれてはいまい。しかしこの変化が私にとってはとても大きいことなのだ。

髪には今までずっと蔑ろにしてごめんねと謝りたい。そしてこれから一緒に頑張ろうねと言いたい。