特集:からだと視線

痩せられたら、着るのではなくて、今の私を愛そう

からだと視線

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SNSに上がった美容室の施術中の写真。
ただの一瞬なのだけれど、華を添えた様にキラキラとしている。

私がその立場だったら、周りからも同じように見えているのだろうか?

髪色を変えようと思っていた最中、同級生の写真を見てふと思う。

洋服も髪型もメイクも、同じものを身につけてもなにか違う。
以前は気にも留めていなかったけれど、体重が増えてから、女性としての魅力に自信がなくなった。
写真に映る彼女だったら、彼氏と喧嘩をすることもないのかもしれない。

街を歩くと、同じ世代の女性の足首のラインを見るのが癖になった。
足を出して歩いていた時と反して、今の私のクローゼットにはゆったりとしたロング丈のスカートばかりである。

ふと、思う。

私は本当にこの服が好きなのだろうか?
試着までして買った服は、ボディラインを隠すようなものばかりだった。

手に取ったコーデュロイのパンツ、プリーツのスカート、セーターのワンピース、と次々に紙袋に入れた。

ピッタリとした服を着よう。

私は私らしく、等身大でいよう。

痩せれたら、着るのではなくて、今の私を愛そう。

クローゼットに最低限の物を残して、勢いで詰めた服たちは紙袋の中でぎゅーぎゅーになっている。

今日は日曜日。
いいじゃないか。

コートを手に取り、化粧を施す。
今持っている1番の服を着て、街に行こう。

夜に美容院を予約して、変わった私に会いにいこう。

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