社会人になってから、彼氏いない歴が年々更新されている。そろそろ彼氏が欲しい。

自分に好意がある人を好きになる努力をしなかったことへの後悔

これまで彼氏ができるチャンスはあったのに、「タイプじゃない」と切り捨ててきた。私は、贅沢にも、自分から好きになった人と付き合いたかったのだ。今となっては、自分の想いを重視して、自分に好意がある人を好きになる努力をしなかったことを、後悔している。特に、後輩のKくんに対してだ。あの人は、私のダメなところを知ったうえで、私が大好きだと言ってくれた。自分の短所を含めて好きだと言ってくれる男性の存在がいかに励みになるのか、当時の私は知ろうともしなかった。私はY先輩への気持ちを断ち切れず、Kくんの気持ちには応えなかった。そして今となっては、Kくんに好意を持たれていた頃の自分を羨んでいる。私は今、異性からの愛に飢えているのだ。

2019年までの私は、自然な出会いを待って、婚活は絶対しないと豪語してきた。しかし、職場の顔ぶれは変わらないままで、職場での新しい出会いは一切ない。数少ない男友達はみんな彼女持ちであり、恋愛への発展は望めない。これ以上待っていると、あっという間に30を超えてしまう。自然な出会いにはもう期待できないと思い始めた2020年初めの私は、内気で人と話すのがあまり得意ではないのに、勢いでマッチングアプリに登録した。

「恋愛」や「結婚」を一度手放しても、幸せに過ごせると思っていた

意気揚々と始めたものの、数人と会う中で、最も印象の悪かった人とマンションが隣であることが判明した。私は気持ち悪くなってアプリをやめ、他の男性と会うのもやめてしまった。たった数人会っただけで、アプリでいい出会いは望めないと決めつけたのだ。慣れないことをして疲れてしまった私は、「恋愛」と「結婚」という選択肢を一度手放した。

私は子供のころから一人の時間を楽しむのが得意であり、「恋愛」と「結婚」を手放しても幸せに過ごしていけると思っていた。しかし、予想に反して、私はどんどん愛に飢えていき、虚しさや寂しさが募っていった。そんな自分の気持ちを認めたくなくて、「一人でいるのが好きだから大丈夫」と自分に言い聞かせ、虚勢を張って、自分の本当の気持ちから目を逸らそうとしてきたが、もう、虚勢を張れないほどに、彼氏、そして夫を欲している私がいる。

2021年は、真面目に婚活をしよう。出会いがないなら、作るしかないのだ。来年から婚活すると母に伝えたら、料理の本を渡された。そうか、まずは花嫁修業をしないとな。私は料理の本をパラパラと見て、ため息をついた。