サークル活動は何のためにあるのだろうか。

学生生活を満喫するため?交友関係を拡げるため?……それだけでもよいが、私にとってはなんとも不明確で、物足りなく感じる。
例えばボランティアサークルであれば明確な目的を掲げやすいが、私が所属しているのはフリーペーパーの制作団体である。また、コンセプトかつ目標としては「学生生活のモチベーションを上げること」であるため、やや抽象的である。少しもやもやとした思いを心の隅に抱えつつ、私はフリーペーパーを作っていた。

そうした思いを踏まえ、2021年に挑戦することはフリーペーパー制作団体での読者イベントの開催である。なぜイベントの開催に挑戦したいと考えるようになったのかは、数か月前に遡って話すことになる。

フリーペーパー制作「独り善がりになってはいないか?」

三回生の先輩が9月に引退し、団体は私を含めた二回生中心の新体制になった。意識の見直しや目標の明確化など基盤づくりが必要とされ、毎週の会議は白熱したものとなった。
その中で出てきたのが、そのフリーペーパーを作っている目的を達成できているか?という根本的で基本的な疑問である。仲間と共に一冊を作り上げるのは苦労を伴う一方楽しく、達成感もある。しかし、独り善がりになってはいないか?という問いがどのメンバーにもなんとなくあったのである。

フリーペーパーを作っている以上、対象は「読者」である。やはり作りっぱなしにせず、フィードバックや読者との対話が今以上に必要だという結論に至った。
設置場所を拡大することをはじめとして、様々な案を練った。そんななかで代表が提案したのが「読者イベント」の開催である。イベントにおいては、読者に実際に私たちの制作するフリーペーパーを手に取って読んでもらい、感想を集める。

「学生生活のモチベーションを上げる」という目的を達することができているのか、実際に読者の反応を見て感じてみたい。また、交流会を兼ねて学生同士を繋げる役割も果たしたい。人脈を広げることで、さらなる設置場所の拡大や固定読者の獲得に繋がるかもしれない。そうして私もイベントの開催に向けて期待を抱くようになったと同時に、実現したいという思いが強まっていった。

「読者イベント」の開催が難しく、2020年は発行に集中

しかし、新型コロナウイルスの影響によりイベントの実施が難しかったこともあり、年内は発行に集中し、広告の獲得を目指して営業を強化するなど、団体の力を醸成する期間にしようと現メンバーで一致した。現在、年末から年始にかけて新体制になって初の一刊を発行できるところまで活動が進んできた。

今なら、イベント開催をもっと具体的に実現可能な域にまで広げられるかもしれない。意欲のある一、二回生の新メンバーも加わり、メンバーの士気も高まっている。今後さらに会議が盛り上げ、誌面がより独創的で読者の記憶に残るようなメッセージ性を持つものにしていきたい。

就活までの残り数カ月で「読者イベント」の開催に挑戦したい

就職活動が始まるため、サークルの引退の時期は2021年の7月から9月ごろを予定している。残り数か月でどんな目標をもって、どのような成果を成し遂げられるかは、私の学生生活において大きな部分を占めるサークル活動の意義を示すことになるだろう。社会人になって大学生活を振り返ったときに、大学生という自由を与えられた特別な時間にしかできないことを成し遂げたな...と思えるようになりたいと思う。

だから私は、読者イベントの開催に挑戦する。これは団体としての意義を果たせているか確認する機会であり、可能性を拡げる機会であり、大学生である自分のためにも成し遂げたいことなのである。
具体的に計画をたて、メンバー皆で団結し取り組めば、実現できるはずだ!2021年を悔いのない一年にしたい。