2020年、私は目標があった。
まずはワーキングホリデーに行くこと。
オリンピックがおわった9月頃に出発してオーストラリアに行く予定だった。1年のワーホリで英語を日常的に話せる力を身につけるつもりだった。そのために一昨年はフィリピンに短期留学もしたし、中高と英語の成績は平均点以下、5段階の2か3かという私が、英語が話せるようになればすごい進化だぞ!とワクワクした気持ちで挑戦する気満々だったが、コロナ禍で断念。
オーストラリアは今年後半まで一部の国を覗いて国境を閉鎖するらしい。
もうひとつの目標は、個展を開きたかった。
そのために地元・京都の古着屋さんに併設するギャラリーを、祇園祭りの期間に合わせて借りた。地元の方だけではなく観光客や、外国の方にも観てもらいたいと考え早めに場所を確保していた。…が、言わずもがなコロナ禍で祇園祭りの宵山、山鉾巡行は中止に。
東京在住の私は緊急事態宣言下で帰省が難しくなり、展示の打ち合わせや、作品搬入なども気を使うため、京都に暮らす美術工芸高校時代の同級生に声をかけ、個展ではなく2人展を開催することにした。
打ち合わせや搬出を友達に任せ、わたしは搬入の時だけ新幹線で東京からかけつけた。作品を飾るためだけに行き、実家にも帰らずその日のうちに新幹線でとんぼ返りした。普段から夜行バスなどで実家に帰る私には痛い出費であったが、結果として2人展は非常に好評で、私が制作したマスクやポストカードなどの物販も沢山売れた。ありがたい限りだ。
せっかく東京に住んでいるんだからと、11月には阿佐ヶ谷のダイニングバーの壁を借りてVol.2まで開催した。こちらも好評だった。
危機に追いやられた時、黙って飲み込まれずに逆手にとって行動できるのは、私の長所らしい。
人生は何があるかわからない。だから怖いけど、面白い
ワーキングホリデーも個展も出来なかった2020年、私はあろう事かコロナの影響で春に失業までした。
しかし、元々趣味程度に活動していたハンドメイドが、マスク不足のさなか、仕事になり、ついには個人事業主として開業した。
ありがたいことに買ってくださる方がいて、ありがたいことに文化庁から継続支援の補助金などももらい、ありがたいことにどうにか生活し、今日も生きている。
人類の危機に直面して、背水の陣で好きなことを仕事にできるとは、考えても見なかったが、こんなこともあるんだなと、毎日ミシンを走らせている。
人生は何があるか分からない、だから怖いけど、だから面白い。
予想を立てて行動するのも好きだが、行き当たりばったりの知らない道を歩くのも好きだ。
こんな近道が!こんな安い八百屋が!素敵なカフェが!きれいな花が!いつもの道なら気づかない出会いが待ってるかもしれない。
2021年は何をしようか。
26歳のわたしは、今年27歳になる。
やはり年齢制限が気になる。
この「かがみよかがみ」というコンテンツにもそれがあるように、私のやりたいワーキングホリデーにも年齢制限があるためだ。30歳まででないとワーキングホリデービザがとれない国や地域がほとんどだ。
3年計画は頓挫してしまったけれど、年齢は止まらない
実は2020年の目標は3年計画だった。
2020年 26-27歳。
オーストラリアに渡航。1年間のワーキングホリデーを敢行し、英語が話せるようになる。
2021年 27-28歳
韓国に1年間の語学留学。韓国語を話せるようになる。
2022年 28-29歳
韓国にて2度目のワーキングホリデー。英語に加え韓国語をマスターし、3ヶ国語を話せるようになる。
これが私の3年計画。
【30歳までにトリリンガル計画】だった。
ワーキングホリデービザを上手く使い、人件費の高いオーストラリアに先に行くことで、お金を貯め、その後韓国での語学留学費にあてようという魂胆だった。
残念ながら1年目から頓挫してしまい、結局日本で年越ししてしまった。こんなつもりじゃなかったと言えば、世界中の人々が、みんなそう言うだろう。
しかし、年齢は止まらない。
私の渡航が中止になったからって、年齢もここでセーブ!ストップ!はできない。人生はゲームではないから。
ということで、今年は語学留学しようと思う、韓国へ。
【トリリンガル計画】はとりあえず置いておいて、2年目から、再スタート、【バイリンガル計画】だ。
韓国語とのバイリンガルを目指して2年計画再スタート
ということで英語の教科書は本棚にしまいこみ、今は韓国語の基礎をやっている。
韓国の語学学校(語学堂というが)を調べて見ると、以外にも学費はあまり高くなかった。
日本で語学勉強するとき、駅前留学なんかだと1週間に2時間のレッスンだとしても入学金に5万円、1ヶ月で2万5千円なんてのはざらにある。
日本での語学勉強は高額だ。いや、学生の塾も含めて、非常に高額。人に教わる勉強は公立学校を除けば本当に贅沢品なのではないかと思う。一人で努力することも才能なのだとつくづく感じる。
ということでやはり韓国へ行って勉強するほうが効率的にも経済的にも、いい選択ではないかと考えた。
何より1年近く会えていない韓国に住む彼氏に会える!これが私の勉強のモチベーションをぐっと上げている。彼は実家住みの大学生(兵役などもあり現在24歳)なので、一緒に住んだりもしない。
彼は日本語がうますぎるので、こちらも好都合だ。無理やりにも韓国語しか話せない環境に身を置く。やるしかない背水の陣で、話せるようになれば御の字だ。
若さも経験も買えない。挑戦をやめたらチャンスを逃してしまう
でもまあ、また今回も計画が上手くいくとは現時点ではわからない。ワクチンの摂取が一部の国では始まっているが、効果の程はわからないし、まだまだ2021年もパンデミックの渦中だろう。
現時点でもそもそも入学許可がおりるのか、VISAが発給されるのか、無事に渡航できるか、学校は対面授業なのか、自分の健康や安全だって本当にわからない。こんな時代では皆そうだし、どこにいてもそうだ。日本にいたって何があるか分からないのが現状だ。失業した私が1番わかっている。
でも挑戦するのをやめたら、立ち止まっていたら、それだけで歳をとって、いつの間にかチャンスさえ逃していってしまう。若さは買えない。経験も買えない。やりたいことは、やらないと身につかない。
普通に不安だけど、VISAが無事におりたら、渡韓する。向こうでミシンを買って、ものづくりも続ける。韓国語を勉強して話せるようになったら、私が想像する以上に可能性は広がるかもしれない。
2021年、どんな風に生活を描いていこうか。
年明け、初夢は絵を描いていた。
学校の教室みたいなところで、図画工作の時間だった。時間内に仕上げるのが不得意な私だが、完成したところまででいいから提出しなさいと言われて出した絵を覚えている。
淡いパステルカラーで描かれた空に、うっすらと見えるか見えないかの薄くて明るい透明感のある色で、階段を描いていた。左から右に登るような、壁のように描いた階段だった。現実でそんな絵を描いたことは1度もない。いい色だった。
目が覚めて、「あ、右肩上がりだ」と思った。幸先のいい2021年の年明けだと思う。
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