「日本語は、スケートみたいじゃない?」
先日、4歳年下の韓国人彼氏と電話をしている時の話だ。
「確かに!それで、韓国語はなんか、
ホップ・ステップ・ジャンプ!って感じ!」
と私が話したら
「うんうん!日本語と韓国語、少しちがう!でもやっぱり似てるね」
と返事が返ってきた。

「運動場」という言葉を、日本人なら知ってるだろう、そう「うんどうじょう」。
で、これを韓国語では「운동장」と書く。
そしてこれは「ウンドンジャン」と読む。

日本語のほうは、なんだか「うんどーじょー」と、ちびまる子ちゃんに登場する山田くんの話す語尾みたいに、少し伸ばした発音で、韓国語のほうは「ウン!ドン!ジャン!」と、なんだかじゃんけんの掛け声のようにジャンプ感があるのだ。

そんな話を韓国人の彼氏としていた。
「日本語はスケートみたいにスライドして、韓国語はホップステップジャンプ!って着地する感じ」!

彼氏とは、会えない。でも2日に1.5回くらい電話している

コロナ禍に伴って、付き合って1年半の彼氏とはもう10ヶ月会えていない。
彼は韓国に住む韓国人で、私は日本に住む日本人だからだ。
世間では「コロナ離婚」とか「コロナ別れ」とかネットニュースとかコラムとか、Twitterでも流れてくるけど、ほぼほぼそんな気配もなく(一度だけテスト前で精神不安になった彼に「別れたい」と言われたが、泣きながら「なんでやねん!」と会話していたら「さっきのは間違え!もう言わない!」と謝られ、それ以来二度と別れ話は無い。ほっ)、過ごしている。

ただ、会えないだけ。

2日に1.5回くらいで電話している。
毎日電話したかと思えば、「今日は仕事で疲れていて」「アルバイトがあって」「おばあさんの家にいて」と、お互いに自分のペースは乱さない。
でも、電話がかかってきたら1,2時間は話す。
話しながら、向こうも日本語の授業を受けていたり、私も仕事をしていたり、そんな感じだ。

最初は分からなかったお互いの言語が少しずつわかるように

初めて知り合った時、お互いにお互いの言語が話せなかった。
言語交換アプリで、英語が勉強したかった私と、暇つぶしで初めて遊んでみた彼が偶然マッチしたのだ。

こちらが日本人とわかるやいなや彼は「NARUTO!ワンピース!ゴムゴムの~~」と大好きなアニメを中心にわかる日本語を並べてきた。
私もちょうど見てきた世代のアニメなので楽しくなり、「NARUTOの曲があるよ!I have NARUTO song!」といって、テレビ電話越しにNARUTOベストヒットコレクションだかなんだか、昔iTunesに下ろした曲をかけた。

FLOWのGO!!!という曲の歌詞の意味が知りたいと言ったので、翻訳機能を駆使して懸命に伝えた。
たくさん話して2時間半がすぎた頃、ようやく1番の歌詞の翻訳と解説が終わった。

「明日2番の歌詞の意味も教えるよ」
と言って、カカオトークを交換した。
それから連絡を取るようになった。

私たちは、すでに何度も行き来して何度も会っている。
最初は分からなかったお互いの言語が少しずつわかるようになって、彼の日本語はもう聞き取れるし、かなりスムーズに話せるレベルだ。私の韓国語は……(遠い目)

会えないけど。会える。文明の進化に感謝する

ほぼほぼ毎日テレビ電話で顔をみて、私からしたら、親よりも友達よりも、コロナ禍のさなか顔を合わせている人が彼。
会えないけど。会える。
文明の進化に感謝する。

「どこでもドアがあったらいいのに」
「宅配便に乗って家に届いてくれたらいいのに」
そんなことを顔を見ながら話して、会えない。でもその程度のことなんか、別れる理由には値しないし、彼以上の人に私も出会ったことがないので、会えないから寂しいはあっても、会えないから別れるは無いと思う。

だって「日本語はスケートで、韓国語はホップ・ステップ・ジャンプ!」なんて、ひとつも意味が無いけど、こんな楽しいことを話せる人、なかなか居ない!

今は、険しい修羅の道の中。

これからどうなるのか、保証なんてどこにもないけど、なりふり構わず。信じるがままに。

あーあ、少年マンガの主人公みたいに、
ゴムゴムの~~~って、彼のそばまで飛んでいけたらいいのにな! 危ないか。笑