私の心の中には、物心ついた時から『絵』という存在があります。
ひとりでいる時、家族でいる時、友達といる時、どんな場面にも絵が存在して今の私が作られてきました。

コピー絵だったとしても、ずっと変わらず母は褒めてくれた

一番最初に描いた絵は母です。とても下手くそで、頭身なんかバラバラで。首から手が生えてたり、足の太さが爪先まで同じだったり。でもその拙い絵を母に渡した時「上手だね!宝物だよ」とすごく笑顔になったのを覚えています。

それがきっかけでした。どんな絵を渡しても全部喜んでくれて、母が凹んでいたり悲しんでいても私の絵を見て笑顔になる所を見ているうちに、私の絵で色んな人を癒して、笑顔に出来るようになれたらどれだけ幸せだろうなぁと思うようになりました。
それからは色んな道具で色んな雰囲気を出せるように描き続けてきました。

色鉛筆から入りコピックや水彩画、クレヨンなどを使ってやわらかい絵を描いてみたり。ipadを使ってデジタルで描いてみたり。
一時期はどれも中途半端になる時がありました。描き方が分からなくなったり、模写ばかりになってしまったり。模写は絵が上手になるために必要なことでもあると思っていますが、所詮他人のコピーだったり私自身のオリジナルではないと偏屈になっていた時がありました。

そんな時にはいつも母に絵を見せていました。コピー絵だったとしても、ずっと変わらず母は「上手だね!この色合いすごく大好き!」と褒めてくれました。

やっぱり色んな人を笑顔に。昔の気持ちが呼び覚まされる感覚だった

私の今までの人生の中で絵をイヤになる瞬間はいくらでもありました。ですが母のその言葉たちのおかげで描く時間は少なくなったとしても、絵を嫌いになることは一度もありませんでした。

それからは友達に「このキャラを描いて!」と絵を頼まれたり、会社でお世話になった方の結婚式のウェルカムボードを頼まれる事が多くなってきました。描きあげるたび「すごい!ありがとう」とその言葉と笑顔でものすごく私は幸せな気持ちになりました。やっぱり色んな人を笑顔にしたいと昔の気持ちがまた湧き上がってきました。

少し話は変わりますが最近話題になっているHSPという、病気ではなく、その人の個性だったり感性だったり体質だと発表され始めている症状があります。
今より記事として取り上げられていなかった時。2年前くらいの時にHSPという存在を知りました。私自身、当時心療内科に通って病名をもらっていましたが、症状が違かったりとイマイチ附に落ちずネットで調べていたらHSPが出てきました。

繊細だったり真面目すぎたり、考え過ぎたり気持ちを持ち直すまでかなり時間がかかったりと自己診断でしたが項目が全て当てはまり、加えて女性特有の症状のPMDD(月経前不快気分障害)も当てはまっていたので「これだったんだ・・・!」と分かるまでは心身共に毎月毎日ズタボロでした。

少しづつ相手の事を考えて描くようになってから、私の源が増えた

そんな時にも救いになったのは絵でした。痛みと不安と恐怖と心配が頭の中でグルグルしてどうしようもない時、心が真っ暗になった時、絵に色をつけて心に安らぎとまではいかなくても和らぎはくれました。

友達や人にあげる時は、要望をもらった上でこんな感じにしたらもっと喜ぶかもとか、確かこの色が好きって言ってたから少し変えて仕上げようとか、相手の事を考えて描くようになりました。
実際に完成した後渡すと、この感じの方が好き!とか、この雰囲気でこれも描いて欲しい!と言われ涙が出るほど嬉しかったです。幸せな瞬間でした。

これまでは身近な人とのやりとりばかりだったので、知って頂ける方法が何も知識がなく方法を模索中ですが、どうやったら私の絵が色々な方に見て頂けるのか、理想はエッセイ本だったりイラスト集を出したり、色々な方とのコラボもしてみたいと夢が広がっています。

色々な私を見ていても呆れず怖がらず怒らず応援してそばに居続けてくれた母や家族、恋人。
こんな私のペースに合わせてくれる大切な友達。周りの環境にも恵まれていたと思います。
いろんな描き方を知り、絵によっていろんな感情を知り、いろんな痛みを知って、いろんな場面や言葉によって私は今も作られています。この経験たちが私の感性だと思っています。
私の、生かす感性を大事にしたいです。