私は、中高6年間を女子校で過ごし、共学の大学に通う大学4年生です。
私は小さい頃からピアノやバレエといった女の子らしい習い事をして、思春期を女子校で過ごし、何の苦もなく、就活の履歴書でも全て「女」に丸をつけてきました。そして日常会話でも、聞かれたら当たり前のように「好きな男の子のタイプは~」と言っています。
中高時代の女子への「好き」は、大学時代の異性へのそれと同じだった
ただ、「女」に丸をつけることや異性が好きだという前提の会話をすることが苦痛でないからといって、私は私が女だという説明ができないし、男を必ずしも好きになると断言することもできません。
中高時代は女子としか触れ合わない異様な空間だったからだと言われればそれまでですが、当時好きになった人は2人とも女の人だったし、あの時の「好き」という感情は、大学生活で異性に対して抱いた「好き」という感情と何も違わなかったように思います。
そうは言っても、大学入学後に私が好きになった人はみんな男の人で、世の中の「当たり前」の枠内に居た私はジェンダーなんて何も考えずにしばらくは過ごしていました。
トランスジェンダーの友人に相談して、自分の性を考えるようになった
しかし大学2年次に留学をした際、たまたま私はトランスジェンダーの友人に恋愛相談をしました。友人は、身体的性が女性、性自認が男性、性的指向が女性の異性愛者でした。
その友人と話しをするうちに「なぜ、どういう定義で彼は自分は女性ではなく男性だと思うのだろうか。彼にとっての女性とは何なのだろうか」ということに疑問を持つようになりました。
そしてそれを考えているうちに、自分はなぜ自分が女性だと思い、男性を好きになるのだろうかと考えるようになりました。
そしてふと、「もし、私が好きな人が男でなくても私はその人のことが好きだと思うのだろうか。そうでないのなら、それは本当にその人が好きだと言えるのだろうか」といったことや、「自分が女だということに疑問を持ったことがないということが、自分が女である理由になるのだろうか」といった疑問が湧いてきました。
疑問は解消されることなく、考えても考えても、答えが出ません
留学から帰国して約1年半が経ちますが、その疑問は解消されることなく、ずっと私の中にあります。
考えても考えても、答えが出ません。
だから、私と同じようにマジョリティーにあたる人も一度自分に問いかけてみてほしいです。そして、私にその答えを教えてください。
「なぜ、あなたは、あなたが、女だと/男だと、思うのですか」
「もし、あなが好きな人が異性でなかったとしても、あなたは、彼女のこと/彼のことを、それでも好きだと言えますか」