転職活動しないと。
半年間同棲している恋人から具体的な結婚話が出たときに、一番最初に思ったことだった。
ロマンチックの欠片もない。半年のうちに別の会社に入らないと
会社との契約上、結婚した相手の年収が自分よりも高い場合、現在4万円出ている家賃補助が打ち切られる。そうしたら正社員で働いてるのに手取りは20万円ギリギリくらいになる。手取りが下がったら、いずれ来るかもしれない産休のときの手当てが下がる。今の仕事は好きだから、同業他社でいまより待遇の良い会社に入りたい。夏には入籍したいし、制限時間はあと半年。まあ、今社会人3年目だしちょうどいいかも。ロマンチックの欠片もなかった。
明日にでも結婚できると思う女性はどれくらいいるんだろう? パートナーとの相性が最高だったとして、収入や会社の福利厚生、産休育休制度、家族との間柄。特に出産にまつわるキャリアの断絶が発生することを想定する場合、いろいろなことを考えるのではないか。私たちの場合、子どもはあと5年くらい作らないつもりだから、逆算すると私が純粋にキャリアアップとしてできる転職はこれが最後かもしれない。
女性も、フリーのときと変わらずに働いてもいいじゃないか
「職場の上司、小さい子供がいるママさんなんだけどなんか大変そうだよ。そうなったら仕事辞めてもいいからね」。恋人がそういったことがある。
やめてもいいってなんだろう?
家庭があっても、女性もフリーのときと変わらずに働いてもいいじゃないか(男性側の仕事を辞められないプレッシャーの話もあると思うが、今回趣旨と離れるので触れない)。仕事は続けておいた方が、女性にとってリスクヘッジにもなる。
もし、パートナーと別の道を歩みたいと思ったとき。そのときに、基盤の安定した収入や、それを得られる確証がない場合、私は恋人に離婚を切り出すことができるだろうか。決断するには時間がかかるだろう。頼れる実家のない私の場合は特に難しい。都内で一人暮らしをするには、生活費だけで10万円くらいはかかるのだ。
結婚のために、きっと私だけがこういうことを考えているのだろうと思うとむなしい。考え方に関しては、少しずつ話を重ねていくしかない。だが、転職や現行の制度が絡む内容に関しては、私が動いていくほうが効率がいいだろう。
一人で生きる方がリスクはないし、挑戦できるかもしれないけれど
「彼氏が収入が安定しない相手で、コロナに対する考え方も違うし、将来ないから別れました。結婚したいんで次行かないとと思って」と22歳の後輩女性が言っていた。とてもよくわかると思った。
人生を変えてまで結婚したい相手か。一人で生きていく方がよっぽどリスクはないし、やりたいことに挑戦し続けられるかもしれない。それでも一緒にいたい。そう一瞬でも思える相手だったことが幸せだと、私は思っている。普通の人生を続けるのが難しい今に、家庭を持つという綱渡りを始める覚悟を。職務経歴書の続きに戻ることにする。転職ではよりよい環境にいくことができるでしょう。それでは、みんなが明日にでも結婚できる日を目指して。