毎朝郵便受けを覗く。これは私がここ数年行っているルーティーンだ。

お互いの国を行き来するのは至難の技。そこで始まったラブレター交換

一人暮らしをしている人なら当たり前のように毎日覗いているものかもしれないが、実家で暮らし、家族の誰か(恐らく私の母)が知らぬうちに届いた配達物をテーブルの上に置いておいてくれる私にとって、郵便受けなど見向きもしないただの玄関先のオブジェであった。それがなぜ突然嬉々として郵便受けを覗きに行くようになったのか。

答えは「遠距離恋愛」である。私は絶賛アメリカに住んでいる年上彼氏と遠距離恋愛中であるが、何せこのご時世だ。お互いの国を行き来するのは一筋の光も見えないほどに至難の技である。そこで始まったのがラブレター交換だ。もともと素敵な言葉を考えたり探したりするのが好きではあったが、わざわざそれを書き留めることはしなかった。しかしせっかく恋人がいるのだ。自分の愛を表現するのにピッタリな最高の言葉を思いついたのに、それを伝えないのは勿体無い。かくして私は恋人にせっせせっせとラブレターを書き始めたのである。「どんなサーファーの大きな波への愛よりももっともっと、私はあなたが大好き!」など。(私の彼氏はサーフィンと大きな波が好き)

封筒を見つけた時の心のときめき。皆も感じてくれていれば良いな

恋人にラブレターを書いているうちに、自分の気持ちを文字に書き起こす行為自体が好きになり、日常のふとした瞬間に思い出した懐かしの友人達にも気まぐれにラブレターを書くようになった。ところで誤解のないように説明すると、私の手紙は全部に愛がつまっているため、どれもが全てラブレターなのである。そうこうしていると、たまに相手も気まぐれを起こしたのか、お返事が届くことがある。その届いた封筒を見つけた時の心のときめきといったら!このときめきを、私のラブレターを受け取った皆も感じてくれていれば良いなと思う。

最近考えるのだが、SNSで簡単に連絡をとれるのに、私たちはどれくらい「コミュニケート」しているだろうか?私たちはどれくらい、いつも画面を流れていく友人達の「今」について知っているのだろうか?ラブレターを送ることによって、一方通行になってはしまうが、「私は今あなたのことを考えているよ」、「私は今もずっと、あなたのことが大好きだよ」としみじみと伝えることができる。相手にきちんと、自分の愛を届けることができる。

SNSとは違う、自分の愛の届け方。今こそ直接語りかける

実際に会うことが難しい今だからこそ、大切な人を思い、その人の心に直接語りかけようと
する努力が求められているのではないだろうか。周りの人との接触が減り、孤独の壁を知らぬうちに築いてしまいがちな今だからこそ、私こそが、自分こそが大切な人のその壁をぶち破ってやるぞと奮い立ち、ポジティブパワーを存分に発揮するチャンスなのではないだろうか。

自分宛の封筒が郵便受けに入っているのを見つけた時、私は恋人が、友人が、私のために時間をとって、私を思って言葉を紡いでくれたことに胸がいっぱいになる。どんなことが書かれているのだろうとわくわくして、その日1日がもっと幸せなものになりそうな気がする。今日はあの子にラブレターを書きたいな。あなたのことが大好きだよって伝えたいな。そしてお返事が返ってきた時には大声で言いたいな。愛に溢れた1日を、ありがとう!