夫とは街コンで知り合った。
今の流行りはマッチングアプリなんだろうけど、5年前くらいは街コンに勢いがあって、いたる市や町で開催されていた気がする。

ちなみに私の友人でも街コンで結婚している人はいる。でもそれってかなりレアケース、大体は「今日も不発だった」って、参加した友達と飲み直すのが定例。なんなら入った店にさっきまでの街コン参加者男性がいたりして。

地雷男と比べたら、夫は釈迦三尊像のように映った

さて。夫は、裕福な家の次男坊だ。
会うたびに金持ちエピソードが増えていった。

私は、庶民の家の子である。
デートをするたびに母親に「身を引け」と言われた。

出会った頃の私の仕事は“給食のおばちゃん”だったが、夫は“給食のおばちゃん”にお世話になったことがない。
学校給食の始まりは貧困児童のためのものだったから、金持ちには縁がないものかもしれない。

私が図々しく身を引かなかった理由は、夫と交際が始まる(であろう)頃にいた、地雷男と縁を切りたかった事もある。
地雷男と比べたら、夫は釈迦三尊像のように映った。三尊像なのは義両親の存在が大きいからである。

自分の家庭と同じくらい仲の良い家庭の相手がよかった

まぁ第一の理由はそれじゃない。安心してくれ、夫よ。
私の家は非常に仲が良い家庭であったから、相手も同じくらいの仲の良い家庭ではないとやっていけないと思っていた。
社会人になってから実家に帰らなくなった、とかいう男はあり得なかったし、これは今の社会と反するかもしれないけど、片親はごめんなさいと思っていた。

程なくして両家にお互いの存在が認知された頃、三尊仏は私の家庭と自分の家庭を変わらないと言ってくれたのだった。申し訳ないが意味不明である。
義父は歯科大学に勤めており、義母は専業主婦。
一方私の父は普通のサラリーマン、母は同じく専業主婦だ。確かに職業の50%はリンクしている。

まぁそんな訳で同棲して半年でプロポーズを受け、2ヶ月後に入籍、その約半年後に海外で挙式、さらにその1ヶ月後に帰国後パーティーという怒涛のスケジュールで人生の最高潮が終わった。
海外挙式代は義父が全て出してくれ、帰国後パーティーは両家折半という形だったため、私たち夫婦は結婚資金を貯めることなく済んでしまった。
そのため、夫は今でも貯金は苦手である。まあ生まれた環境がお金に困らない家だったから仕方のないことかもしれないけど。
私は県立高校に受からなければ携帯を買ってあげられない、、、と言われた家である。まぁまぁお金の工面は大変な家だったのだろう。

自分の育った環境を引け目に感じないで

夫と共に生活するようになって間も無く3年が経とうとする。
未だに金銭感覚の差だったり、幼い頃の思い出に引け目を感じる事もある。
ただ、いま格差婚で悩んでいるカップルに伝えたいことがある。

大丈夫、一緒に暮らすと格差以上に悩むことがあるから。

ちなみに私が最近悩んだことは、1日履いたパンツを洗濯カゴ及び洗濯機に入れてくれず、行方不明となった半月ぶりにそのパンツが見つかったこと。何故成人男性のパンツが行方不明になってしまうのだろう。

…これは私たち夫婦に限ったことかもしれない。
ひとつ言えるのは、どんなに素晴らしい家で育った人でも、マジかよ……と思う事、山ほどあるから。
自分の育った環境を引け目に感じないで。もっと堂々として大丈夫!