結婚して1年がそろそろ経つ。
恋人だった時代とほぼなにも変わらなくて、びっくりするくらい。
会うのは週末だけ 恋人の延長のような結婚生活だった
お互いに会社の寮に住んでいたこともあり、まったく家賃がかかっていなかった。すぐに一緒に住むメリットも見つけられず、私の実家がある静岡に移ったら一緒に住もうと決めたため、会うペースは付き合っていたころと同じ週末だけだったことも、恋人だった時代と変わらなかった原因だと思う。
結婚して家族になったらなにか変わるかな、なんてことを考えていた私としては拍子抜けだった。
チラシの裏のメッセージ 最後は必ず「待ってるよー!」
今年の春には引っ越しして一緒に住む予定ではあるが、一人暮らし歴が長すぎてどうなることかお互いに不安に思っている。
そろそろ引っ越しのために整理でも始めるかと1月の休み中に思い立ち、自分が貯めていた旅行に行ったときのチケットやパンフレット、家族友人たちからの手紙の確認をし始めると、出るわ出るわ。
実家の父母から荷物が届く度に入っているチラシの裏や封筒、いらない紙に書かれている一言メッセージ。
一部捨ててしまったのもあると思うけど、今思えば全部とっておけばよかった。
何枚も何枚も、寒いね。だったり誕生日おめでとう。だったりとりとめもないことだらけ。
今読むとなに言ってんのかわからないこともたくさん。
でも最後には必ず「次はいつ帰ってくる? 待ってるよー!」の一言が。
思い出の全てに当たり前のようにあった「帰る場所がある安心感」
こんなに感動するとは思ってなくて言葉が見つからずただただ涙がこぼれてきて。
いったん手紙ゾーンは整理を後回し。これをまともに読んでは1日かかってしまう。ほかが落ち着いてから改めて向かい合う。そして改めて涙が出る。笑
思えば高校を卒業して10年。たまに帰ることはあっても滞在は3日くらいで、すぐにまた今居る場所へと戻っていたなとか。クリスマスプレゼントでこんなんもらったなとか。頭をよぎる思い出はたくさんあったけど、帰る場所があるということの安心感。これが最高に私の胸をいっぱいにした。これがあったからすきな場所に行けてすきなように仕事して、また勝手なタイミングで帰るわ!とか言えたりしたんだなと今になって気づいた。
家族になるってこういうことだったかと大人になってから父母に教わった。
整理を始めた日は、こういう家族をつくろうと気持ちを引き締めた日となった。
一緒に住む前に気づけてほんとうによかった。不安だらけでスタートするよりずっといい。今度ちゃんと私の家族に伝えよう。
無理して居続ける場所は必要はない、ただ安心して帰れる場所であること。それが私の目指す家族のかたちである。