別れるって言ったらどうする?
その答えが、「別れないよ!」「別れたくない」から「君がそう決めたならそれに従うよ」に変わった時。
私たちはもう元に戻ることは出来なかった。
お互いがお互いのことを愛していて、心から大切にしていた。
だから何度も話し合って何度もやり直そうって約束した。
けれど、私たちは、もう元には戻れなかった。

大学4年生。全てが上手くいったあなたと、全てがダメになった私。
あなたにだけは見捨てられないようにと必死だった。
2年前のあなたは、かわいい、好き、結婚しようね、って根拠もなくいつも言ってくれた。
あの時みたいに、私を好きでいてほしかった。
ずっとそばにいてほしくて。本当に、必死だった。
どうしたらもっと好きになってくれるかばかり考え、頑張れば頑張るほど、あなたと私の距離は離れていった。
そして、焦り、不安になり、あなたも自分も見えなくなっていた。

最後の言葉を告げないまま、私たちの恋は終わった

自分がなにをしているのか、あなたがどう思っているのか、何もかも分からなくなり息ができなくなった。
「ごめん。私、もう頑張れない。」
今までの思い出が写真のように切り取られ、頭をめぐった。
そして私は、「言いたくない。でも、分かってくれるよね」と。あなたは、「うん、ごめん」
それが、二人の最後の会話だった。最後の言葉を告げずに、私たちの恋は終わった。
別れ話は何度もしてきた。
お互いが、どれだけお互いのことを大切にしていたか何度も伝え合ってきた。
だから、もう話すことはない。話したら、また離れなくなる。これでよかったのだと思う。

別れてからは、あなたのことを考えないようにと、友達と遊んだり、本を沢山読んだり、遠くにドライブに行ったり、やりたいことを沢山やった。
すると、前が向けるようになった。自分を好きになり、一人でも頑張れる自信がついた気がした。
でも夜、一人になると、あなたを思い出す。何度も泣いた。

一人になって気付いた。変わってしまったのはあなたじゃなく私

そして、気付いた。思い出した。
あなたはありのままの私を好きだと言っていた。
「僕のことなんて気にせず、自分の好きなことを優先する君がかっこよくて好きだ」
って、恥ずかしそうに笑いながら言ってくれていたのを思い出した。
なのに、私は、勝手に頑張って苦しくなって、不安になって怒って、あなたを何度も傷つけていた。
変わってしまったのは、あなたじゃなくて私だった。

実家暮らしのあなたは、夜中、めったに電話をかけてこなかった。
そんなあなたが、真夜中に電話をくれたことを思い出した。
就活が上手くいかず、夜になるとパニックを起こしていた私に、「大丈夫だよ。僕がついてるから。」私の名前を呼び、大好きだよと、優しく気持ちを込めて言ってくれたの思い出した。
聞こうとしなかったのは、あなたじゃなくて私だった。

気付いていなければ、思い出していなければ、私は、あなたを悪者にして嫌いになれたかも知れない。
でも一人になって、あなたの優しさ、あなたの誠実さを、前よりも強く近く感じる。
だから、別れた今もこうやって言葉や気持ちが溢れてくる。
あれから一度も既読がつかないLINEが溜まってく。
もう届かないあなたへの思いはどこにやればいいの。


これで最後。あなたへの気持ちを込めて精一杯、書きました。

次もまた、あなたと付き合いたい。今もずっと、前よりも、大好きです。
すてきな思い出をありがとう。