「ボランティアを続けたいので、平日の午後に少し仕事を抜けたいです」
先日、就職面接を受けた際に企業側に伝えた一言である。完全リモートワークでフルフレックス勤務とのことだったが、自分の休暇の話をするとやはり嫌な顔をされるものだ。

正直、コロナの影響もあり、それ以前の人間関係が希薄になっているのに、さらに居場所をなくすような行動は取れない。リモートワークのような自宅で孤立するような状況なら尚更だ。

日本人、ちゃんと休もうよ。そして私にボランティアの時間をくれよ

面接の結果は不合格。

その結果自体を不服に思うことはなかったが、いわゆる「安定している働き方」にスライドしたくてもしづらいと思った。それと同時に日本人は働きすぎだなと考え始める。
長時間労働にはじまり、低賃金で使い捨てられるワーキングプアの増加。それに加えて過重労働に伴ううつ病に過労死…挙げればキリがない。

なんにせよ倒れたり心が折れたりする前に逃避して処置しないと、キャリアも人生も生活も再起困難になるから、それだけは避けてくれ。本気でぶっ倒れて王道キャリアを棒に振っているアラサー女子からお願いだ。
そんなことを書かせてしまう日本の労働状況に唖然とする。

日本人、ちゃんと休もうよ。
8時間労働もやめて、年次有給休暇も全部とって。さらにそれ以外に月3日くらい休暇も作って。自分の好きに過ごすための休暇を労基法で義務化しましょうよ。
というか、私に平日のボランティアを続けさせてくれよ。

フルタイムで働いていた。人生で一番不健康で、楽しいことはなかった

現在、私はメインで働いている会社はあるものの、基本的には非正規雇用であちこち掛け持ちして働いている。時間を自由にしやすい代わりに、経済的な安定とは遠い。
安定して働きたい気持ちもあるが、8時間労働が前提の1日の生活をあれこれ考えて計算してみると、生きていける気がしないのだ。

1日が24時間で、睡眠時間が最低でも6時間と仮定して。そこで労働時間が8時間で、通勤でどう考えても往復1時間はかかるだろう。そこからさらに食事とトイレの時間に歯磨きや洗顔などの公衆衛生の時間など、最低限生きていくのに必要な時間を計算した。

その上で1日に残された自由時間はおおよそ“4時間”である。
ちなみに上記公衆衛生の時間に入浴タイムは含まれない。含められたとしてもシャワーを浴びて終わりである。この自由時間も薬局への買い物やら夕食を作る手間やら、生きていくのに必要な細かな雑務に吸い取られて消えてなくなると思う。

というか、かつてフルタイムで働いていたときがそうだった。しかも比較的夜型の仕事だったから、仕事の後に遊びに行けるところは限られていた。それに仕事前の午前中はお店がやってないので、ウィンドウショッピングやカフェでのまったりタイムといった時間は取り難かった。
人生で一番、不健康な時期だったと思う。MAX太っていて不眠で、楽しいと思えることがなかった。

つまらない労働で、生活も健康も棒に振りたくはないから

そんなわけで、つまらない労働で生活も健康も棒に振りたくはない。食うためだけに働くだけの、ライスワークな人生なんてごめんだ。
といいつつも働くこと自体はなんだかんだ好きだし、現状の社会では働いてお金を稼ぐことも必要だから労働そのものは否定しない。ただ”健康的に・楽しく“働きたいと切に願うのだ。

現状の、働きすぎでどこかが死んでしまうような生き方を強制する社会体質にはうんざりしている。それにキリキリと心身ともに疲れた状態で働いても、業務効率が上がると思えない。
なにより余暇活動で生まれるアイディアや学びの中からよりよく働くヒントが眠っていることも多いと思う。サービスの立案や改善には発想力やニーズの掘り起しが不可欠でしょう?

そういうわけで、月3日程度のボランティア休暇ならぬ“趣味休暇”の義務化を提案したい。
その休暇で基本的には何をしてもよし。自分の生きる糧になることをして過ごすのだ。
それから8時間労働もやめよう。8時間労働ってやっても人が死なない時間の上限だからね? 豊かに生活することは勘定に入ってないよ。
もう1日5~6時間労働くらいにして、失業者の雇用率を上げる方向でやろう。もしかしたら労働時間が短ければ子育て中の親御さんも参戦しやすくなるかも。

あ、休暇が増えるからってお給料を下げるのはナシよ?
事情があって時給労働をしている人もいると思うから、手取りは変わらない額を担保しないとね。それなら最低賃金も上げないと。
労働に人生を食われていちゃ、本末転倒だからね。