少しくらい読めない漢字があろうがわからない言葉があろうが、本の内容は読めるし楽しめると断言する。
漢字の成り立ちがわかっていれば読み方がわからなかろうが大体の意味は取れるし、言い回しが古くて助詞の意味がわからないレベルなら、全体の内容把握の障害にはならないからだ。
といっても、そういう読み方をしていると語彙力の足しにはなりにくいかもしれない。

なぜそんなことをいい始めたかというと、朗読の講師から「若いから語彙力が低い」と言われてしまったからである。
事実、近代以前に書かれたテキストを朗読すると、漢字の誤読やそもそも読めないといったことが結構多いのだ。

有意義な日課なので、キャンペーン後も購読を続けたかったけれど…

それにこうやって「かがみすと」としても書かせてもらっている身だ。文章の導入や締めの表現を豊かにするためにも、ネットで公開されている新聞の一面コラムの書き写しをすることもままある。
といっても生活に呑まれてやらなくなってしまうので、実際に新聞を配達してもらって2週間ほど新聞コラムの書き写しをしてみた。
地元の新聞社の新聞コラムの書き写しノートのプレゼント付きの新聞試読キャンペーンに申し込んだのだ。

一面コラムを書き写す中で、わからない言葉をみるたびにスマホで検索する。
その調べる内容も、マイナーな歴史上の偉人とか、まったく触れたことのないジャンルの言葉ならいざ知らず。まず日常生活で使わないが意味深い熟語が出てくると、毎日一面コラムを書く記者の語彙力と日本語の奥深さに脱帽する。
どの新聞でもだいたい500~600文字前後の一つの文章の中で、多いときには5回くらい検索するだろうか。見慣れない言葉を検索するたび、一面コラムの書き写しが「文筆家の定番千本ノック」といわれる所以を実感する。

非常に有意義に過ごせる日課なので、キャンペーンのあとも購読を続けたかったが諦めた。理由は月々の購読費と一面コラム以外に発生する膨大な量の記事と新聞紙の処置である。99%読まずに捨ててしまうかもしれないものに、お金を出そうと思えなった。

定期購読したくなる、理想の新聞の在り方を妄想してみた

そこでぼんやり「新聞の一面コラムだけを集めた新聞ってないのかな?」と贅沢なことを考え始めた。

少なくとも私にとって馴染み深い新聞社は“一面コラムだけを集めた本”を定期的に販売しているようだ。
できれば本よりもっと雑に扱えるものがいい。好きなところに切り貼りしたり、がっつり書き込みをしたりしても、罪悪感が沸かないものがいい。
それに新聞紙自体は結構使える生活グッズだ。膨大にあっても困るが、どうしても欲しくなってコンビニに買いにいくことが年に数回ある。
1か月分の新聞の一面コラムだけが印刷された新聞……これは新聞社が食いっぱぐれてしまう。それに一面コラムだけだったら、きっと生活に使うための新聞紙そのものは手元に残らないだろう。
もっというと、せっかく新聞を取るなら時事関係の記事も少しは読みたい。ネットニュースだけだと見識が偏るし、テレビも見ない一人暮らしだと情勢に疎くなってしまう。選挙のたびに現在の情勢や政党の動きがわからなくて、日々そのあたりのことに無関心な生活をしていることを後悔する。

新聞をめくって好みの記事が目に付くと、お宝を見つけた気分になる

なんだかんだわがままを並べ立てた挙句に「新聞の一面コラムメインの週報版」があったら新聞を購読したいと思い始めた。
毎週1回で量感は最低でも夕刊1冊分、できれば朝刊1冊分くらい。
必ず一面コラムのバックナンバーが1週間分載っているページがあって。それ以外のページにはその週のニュースや文化人のコラムなどが載っている。

これだと新聞一面コラムを書き写してスクラップにしても、新聞紙も残る。情勢も把握できて、読み物としても新聞が楽しめる。新聞をめくったときに好みの記事が目に付いてお宝を見つけた気分になったことがあるのは、私だけではあるまい。
定期購読代は毎月1500円くらいだとお財布にも有り難い。ちなみに毎日配達で朝刊のみの定期購読代がどこの新聞社も3000~4000円台である。
「そういう新聞があったら、定期購読確定だな」と思うのである。

そんなわけでデジタル版の導入をしつつも、新聞離れに心を痛めている新聞社の皆様。
こんなニーズもあるので、ぜひ導入を検討していただきたいです。
あ、週報じゃなくて月報でもいいですよ。
とにかく一面コラム、毎日楽しみにしています。