自分でも認めるほど「お母さん」っぽい振る舞いをしていた

中学1年生のとき、「将来お金持ちになりそう」「将来有名人になりそう」「妹っぽい」といった項目のあるアンケートがクラスで行われた。
私は「お母さん」と「将来養ってくれそう」で1位に輝いた。

そのときはあまり自覚がなかったけれど、大学生になった私は、自分でも認めるほど「お母さん」っぽい振る舞いをしてしまっていた。
課題の締め切り前にリマインドしたり、テスト範囲を教えたりといったこともそうだけれど、なんといってもやはり、飲み会での振る舞いが「お母さん」なのだ。

お酒に弱い自覚がある私は、かなり注意深く飲むので、かえって誰よりも酔わずに最後まで残っている。酔った人のだる絡みに付き合ったり、彼らがこぼしたお酒を拭いたり、「もうこのへんにしなよ」とたしなめたり、トイレに付き合ったり、家に送り届けたり……。
クラスの男女比が男に大幅に偏っていて、男性多めの飲み会をすることが多かったから、余計にその「お母さん」的な感じが際立ってしまっていたように思う。
(断じて、自分を「いい女」だと思っているわけではない。そもそもどんなに気遣いを見せたり、優しさをアピールしたりしたところで、酔っ払っている彼らは大半のことを忘れてしまうのだから。)

「お母さんキャラ」に居場所を見出してしまった私

そういったキャラ(といってももちろん作っているわけではなく、世話を焼くのが好きなのは生まれ持った性質であるのだが)が定着して、女性としては見られなくなってしまったように思う。
他の女性がいる前ではしないようなどぎつい下ネタを言われたり、他のメンバーは全員男性という飲み会に誘われたり、最終的には、「誰かの彼女にならないでほしい」(「俺のものになれ」という意味合いは1パーセントもない)と言われたり。
私に求められているのは、「お母さん」のように、なんでも受け止めて、嫌な顔をせずに世話をやくことなのだ。

問題は、私がそこに居場所を見出してしまったことにある。
そのキャラでいれば、飲み会で歓迎されるし、男女問わずたくさんの人と、単純な人間関係を持つことができる。ある種の居心地の良さがそこにはある。
頼られるのは嬉しかったし、それが「お母さん」という恋愛とは程遠いポジションであっても、むしろ面倒ではなくてちょうどいいような気がしてしまう。

今更、他にどう振る舞えばいいのかわからない

これは大学1年生のときの話で、2年生ではコロナの影響で一度も飲み会をしなかったから、私の「お母さん」的な立ち回りは鳴りを潜めている。でもきっと、飲み会ができるようになったら、私はまた「お母さん」的に振る舞うだろう。

私は現状、「彼氏はいなくていい」と思っているから、「お母さん」的な確立された立場を崩す理由はない。
それに、今更、他にどう振る舞えばいいのかわからない。彼らに対し、急に「恋愛の可能性がある女性」として振る舞ったら、きっと彼らのほうも困るだろう……なんて、ずいぶん拗らせてしまったなあと、我ながら思う。