私は私が分からない。特に恋愛と性別に関しては。
私はアセクシャルでノンバイナリーなんだろう……と現時点で思っている。
でもそれが本当にそうかと問いただされれば自信が一気になくなるうえ、未来永劫そのセクシャリティである可能性もない。

自分に嘘をついている?もやもやし続けた学生時代

ずっと違和感だらけだった。
初めてその違和感に気づいたのは小学生の頃。同級生達との何気ない会話の中で、好きな人いる?という話になり、私はその時、クラスの中で一番、人として素敵な人だなと思っていた男子を名前にあげた。今になって思えば恋愛感情なんてさらさらなかった。
恋愛とは、恋とは、人を好きになるとは?ということが分かっておらず、友達の質問の意図を勘違いしていた。
遠足に行った帰り道のバスで同級生がこの事について、〇〇君のこと本当は好きじゃないんでしょ?と言いかけて何も言わないでいてくれていたんだろうなあと、年齢を重ねて恋愛ドラマを見るようになって思った。その当時の同級生には感謝と申し訳なさで、今となってはいっぱいである。

中学生の頃、私は女性の先生を多分好きになっていたんだろうと思う。
全く確証が持てないのは、よくあるキュンとか胸がドキドキとはならなかった。
とても好きという感情だけは持っていて、それが人としての尊敬の好きなのか恋愛感情としての好きだったのかは今でもよく分からない。
「なんだこの感情」と当時の私はなり、女性が女性を好きになるのか疑問でネットで調べてみたらレズビアンというセクシャリティがあるという事にたどり着いた。
当てはまる部分と当てはまらない部分があった。
母に相談したら「あんたはそうじゃないよ」と言われた。
非常にもやもやした。

高校生の頃、初めてお付き合いした彼氏がいた。
でも、違和感がもっともあったのもこの頃である。
一緒に居て気が楽で良い人だなと思っていたけど、果たして恋愛感情があったかと問いただされれば無かったんだろうと思う。
当時の私は付き合ってみたら何が変わるんだろう?という興味で付き合っていたんだろう。
全く誠実で無い。相手に対して失礼だなと今になって思う。申し訳ない。
もっとも違和感だったのは性行為だった。
キスをするのもこんなに苦いのかとびっくりし、性行為もこんなに痛いのかとおののいた。
全く気持ち良くなかった。
彼氏に対して興味が無かった。それも多分彼氏にばれてたんだろう、数回のデートで自然消滅した。

霧が晴れてきたのは、動画コンテンツのおかげ

私は生まれた時の性が女性だが、化粧を全くしない。
仮面をつけてるみたいで嫌だからだ。
出来ればそのまんまの私でいたい。だがメイク動画を見るのは好き。
努力とテクニックと好きだからやっているのを見ると素敵と思う。
要するに私はどうしてもするのが嫌なだけで、他人がメイクしようがしない選択をしようが、両方選択出来る世界になって欲しい。
でも世間一般的には、まだまだ女性は化粧をするべきという考えがあると思う。
おばあちゃんから「なんで化粧しないの?」と言われた時はかなりショックだった。
そのセクシャリティであるという理由だけで、メイクしなきゃとかメイクしたいけどしにくい空気感になってるのは、私にとってとても息苦しい。

ここまで長々と私の違和感について書いてきたが、ここ最近になって自分のセクシャリティはなんだろうと思い、LGBTのあらゆるサイトや、かずえちゃんさんのYouTubeチャンネル、サムスミスさんがメイクをしている動画、Netflixのクイアアイ日本版、特にAbemaTVのドラマ「17.3 about a sex」にはアセクシャルの登場人物が出てくる。それを見た時私だ!と思った。
これまで数多くのドラマを見ても、恋愛に関する違和感と嫌悪感がある私のこの感覚を持った登場人物はいなかったから嬉しかった。自分だけじゃなかったと安堵した。
色々見ていくうちに私はこのセクシャリテイかな?と見つけ、だんだん腑におちていったが本当にそうかと問われれば確証は持てないくらい、ゆらゆら自分のセクシャリテイが揺らぐ時も多々ある。
色んな動画やサイトを見て、数々の気づきと勇気を頂いた。
世の中には色んな人がいて、考え方もセクシュアリティも1人1人違っていて良いんだと思った。
まだまだこの世の中は私にとって地獄である。
どうか1人1人がそのまんまで居られる世界でありますように。