「ごめん、正直ひいたわ」
これ、私が旦那からかけられた言葉。……まじ?(撃沈)

それは今日のお昼頃、私が家族の写真共有アプリに載せた、子どもの写真についての一言だった。その写真には、生後2ヶ月の娘が#キウイベビー(Instagramで検索してみてね)になった様子がおさめられていたのだ。

「我が子ながら、たまらんかわいさやな…!よし、旦那にも見てもらおっと」
そんなルンルン気分で私がアップロードした写真を見て、旦那はドンびきしたのである。……まじ?(2回目)

いや、まじ?まじ??……え?ま???と繰り返したって、残念ながらまじなのである。
……えーーー。なんか、その、えーっと……急だなぁ(冷や汗)。あなた、そんなこと言う人でしたっけ?

「子どもをモノに例える」ことは虐待? SNSを振り返ってみた

旦那がひいたというポイントは2つ。
頭部に貼ったシールは虐待にならないのか(毛が抜けないのか)という点。そして、拒否ができない幼い子どもを、モノ(キウイ)に例えているのは虐待にあたるのではないかという点。

毛が抜けないのかという点に関しては、キウイから剥がしたシールが既に粘着力を失っていることを、冷蔵庫に残っていたキウイで証明し、事なきを得た(個体差はあるかもしれない)。

そしてもうひとつのポイントは、子どもをモノに例えている点。問題はこれなのだ……。私はその点にモヤモヤしたままで、今この文章を書いている。

親が子どもを写真に撮るとき、虐待のボーダーラインって、どこに生まれるんだろう。早速、SNS上で見たことのある例について考えてみる。

ケース1:子どもの腕の隣に、ちぎりパンを置いて撮影した写真
旦那の感覚では、これは問題がないらしいが、もはやこの時点で人によっては意見が分かれるのかもしれない。嫌な人は嫌なのかも(急にビビリだす私)。

ケース2:子どもとスマホの間に果物を挟んで、遠近法で撮影した写真
カットしたスイカをワンピースに見立てたり、子どものお尻を桃で隠したり(中には露出度の高い写真もあった)。
……うーん、これは微妙だ(個人の感想です)。……なんで微妙だと感じるのだろう。この写真をとるために、子どもを「使っている」とも思えるからだろうか。……うまく言葉にはできない。わからない。
だって私も、ついさっきまでは。瑞々しい果物と子どもが映る可愛らしい写真に、わざわざこんな違和感を感じなかったのだから。

ケース3:いわゆる「寝相アート」
子どもが眠っている間にシーツやオムツ、ぬいぐるみなどを並べて、一枚の絵のように撮影した写真。
……これももしかして、人によってはNGなのか?これまで「上手に撮られた写真だな~」としか感じていなかった、その頃の私には、もう戻れそうにもない……。

ぬいぐるみと並んだ写真もNG?! ますます広がるグレーゾーン 

でもさ、そんなこと言い出したら、子どもが小さいときのハロウィンだって、親の自己満足じゃないですか。
子どもをカボチャに見立てるのって、だめなのかな。コスプレは「カボチャに似てるね!」って話ではないから、セーフなの?でも、キウイのような産毛がかわいくて、愛おしくて、写真に残しておきたいっていうのは、私の偽りない本心なんだけれどな……。

ケースを並べていくと、ボーダーラインは、なんとなくあるような気は、する。しかし現状、私は「ここだ!」とハッキリ線を引くことができない。というか、ぶっちゃけ、旦那が思うボーダーラインを、今後またヒョイっと飛び越えてしまう気がする。その可能性はとても高い……。

なにしろ旦那は、このキウイベビー事件に紐付けて、「子どもとぬいぐるみが並んだ写真も、若干引っ掛かる」などと仰り始めたのだ。
私自身、これまで育児をする中で、子どもとぬいぐるみを並べた写真は山ほど撮ってきた。子どもの発達を分かりやすく記録でき、なおかつ可愛い写真になるからだ。旦那もそれを微笑ましく見つめていたはずだったのに。

ひっかかるって、なんですか。初耳なんですけど(白目)。え、それは私が、子どもをぬいぐるみに見立てているのではないかという、ご指摘ですか……?そりゃあ、敏感だね(?)。

旦那の個人的な価値観が変わったのか、時代が変わったのか。

旦那の感覚では、#ニューボーンフォト なども、多くの写真がグレーゾーンになってしまうだろう。
しかしあれだって、虐待かどうか以前に、世の中で好き嫌いが分かれているという事実には、私もうっすらと気付いてはいたのである。

どうぶつの耳が付いた帽子なんかもそうだ。好きな親もいれば、あえてそれを選ばない親もいる。
親が好きで、可愛いと思ってやったことを、将来子どもが嫌がった場合。それは虐待になってしまうのだろうか。

#キウイベビー、どう思う?娘の未来の価値観も想定して行動したい

私はなぜ、旦那の「ごめん、正直ひいたわ」発言に、こんなにもモヤモヤするのだろう。
それは「私の悪意ない行動が、将来娘を傷付けるかもしれない」という可能性を、突きつけられたからだ。しかも、見知らぬ相手ではなく、娘の父親である旦那から。

現状私が調べた限りでは、キウイベビーがネット上で炎上している様子はない。
しかし旦那の見立てでは、「これから炎上するかもね」とのこと。確かに世間はそっちに流れていっているのかも。

キウイベビー、賛否が分かれるかもしれない案件だ。私はこの件について、色んな人の意見が聞いてみたい。それぞれが思う、虐待のボーダーラインを知りたい。

そして出来ることならば。娘が大きくなった頃の新しい価値観も、できる範囲で想定して行動したい。私は旦那の発言を機に、そう考え始めている。

だから最後に、あなたに問います。
あなたは「子どもをモノに例える親」、不快ですか?