生理、月経。そういう風に称されるもの。毎月やってくる厄介者と、私達は一生付き合っていかねばならない。

初経が来た時には「とうとう私もか」と、どこかワクワクさえしていた

小学校の授業で習った、年頃の女の子に毎月訪れる生理。初経が来た時には「とうとう私もか」とどこかワクワクさえしていた。お赤飯を炊いてもらって、とうとう大人の仲間入りだと誇らしい気持ちになった。

だけど、生理はそんな生易しいものではなかった。内臓を握り潰される様な痛み。血が垂れる不快感。大好きだったスイミングも、生理が来たら行く事はできない。その内、「嗚呼、これは嬉しい事ではなく憂鬱な事だ」と思う様になったのは仕方ない事だろう。

もちろん、生理は女の子にとってとても大事な事だ。赤ちゃんを作る為の準備。毎月きちんと来るに越した事はない。それに、世の中には生理不順等で苦しむ人も沢山いる、私は幸せ者なのだ、そう思う様にしていた。

それでもアイツは毎月毎月、否が応でも付き纏う。それが嫌で嫌で仕方なかった。しかも、アイツは月の一週間では飽き足らず、見えない所でもその魔の手を伸ばしてくるのだ。

PMSの症例は様々で、私もイライラや眠気などに悩まされている

PMSをご存知だろうか? いわゆる月経前症候群というやつだ。人によって症状はさまざまで、症例は200種類以上。イライラしたり、憂鬱になったり、眠気が訪れたり。かくいう私もこれに悩まされていた。

授業中も酷い眠気に襲われ、抗えない。急に意識がなくなって、気づけば授業が終わっていた事もあった。友達にも先生にも眠りすぎだと呆れられた。

その頃は、PMSなんて言葉は知らなかったから、私が怠けてしまっている、もっとしっかりしなければと自分を責めていた。自分で対策しようと早寝をする様にしても治らない、永遠と訪れる眠気に私は恐怖さえ感じていた。

それから腹痛。排卵時の痛み、排卵痛である。生理一、二週間前に訪れるその痛みは、私が何をしていようと知ったこっちゃない。授業中、部活中、お手伝いの最中だってお構いなし。

急にお腹がキュウと痛みだし、冷や汗が出る。息もできない、動けないほどの痛み。声も出ないから助けも求められない。お腹を押さえて、ただ痛みが通り過ぎるのを待つしかないのだ。

体調万全な時期なんて、月に一週間しかないのに「幸せ」って言える?

それが過ぎれば生理がやってくる。今度は鈍痛に悩まされる。体調が万全な時期なんて、月に一週間程度しかない。そんなの、幸せだって言える?

私が伝えたいのは、生理って楽じゃないよということ。「たかが生理で」「私は辛くないし」そんな風に目を背けず、しっかり向き合ってほしいということ。

世の中には私より辛い人だって沢山いる。私が挙げた症例だけじゃない、「え、それも生理と関係してるの?」という症状だって星の数ほどあるのだ。それでも向き合って生活している。日常生活を送る為、努力している。その努力を、ほんのちょっと目に留めて欲しいのだ。

「頑張ってるね」なんて言葉はいらない。ただ「辛い時は辛いのだ」と、そう声に出したいだけなのだ。どうしようもなくしんどい時は、休ませて欲しいだけなのだ。それが“当たり前”になる世の中が来る、その未来を私は信じている。

PMS症状:参考資料