恋愛には、人一倍興味がある方だと思う。
どんな男性だと、ときめくのか。どんな女性でいれば、あざとく魅力的になれるのか。男性に女の子扱いされるのが大好き。男女を取り扱ったコンテンツも、恋バナも大好き。
それなのに、私は恋愛がこの世で一番苦手だ。
好きな人と結ばれなかった小学生時代。この頃から恋愛運がなかった?
小学校2年生の頃、初めて恋をした。すらっとしていて、顔立ちの整った同級生の男の子。
ところが彼には、すでに保育園の頃から付き合っている彼女がいた。初めての恋が、彼女持ちの相手。こんなに幼い恋で、そんなことがあろうか? 今思い返すと、もうここから私の恋愛運のなさが体現されている。
小学校5年生の頃に恋をした相手は、サッカーがうまい上に、真面目で大人びた男の子。隣の席になって、恋に落ちたも束の間。
「Aちゃんが彼を好きみたいなんだけど、実は私も好きなんだよね……」とBちゃんに相談された。人気すぎだろ~~! こっちが相談したいくらいだ。でも、同じクラスの中で一人の男の子を取り合ってギクシャクしたくない。「実は私も……」なんてもちろん言えず、「それは辛いね」と当たり障りのないことだけ言って、自分の気持ちには蓋をした。
中学生の頃は、同級生の男の子に丸3年間片想いをしていた。同じ部活で、時々メールもしていたし、それなりに仲は良かった。
ある日、自分がどう思われてるか気になって、友達に聞いてもらった。すると「見た目は0点。話すのは面白いけどな~」という衝撃の発言。自分の見た目に自信があるわけではなかったけれど、こうも直接的に、しかも好きな人から言われるとさすがにこたえる。それでも好きな気持ちは消えないまま消化することができず、抱え込んだまま卒業した。
好きな人に見た目を貶された苦い過去と、上がりつづける私のプライド
高校、大学と上がるにつれ、周りの恋愛事情もお盛んになる。ところがそれに逆らうように、私はこの辺りからだんだん恋ができなくなっていく。
特に大学生では、見た目のことだけでなく、ノリの悪さを貶されることもしばしば。しかし、プライドだけは高い私。嫌なことを言う男性に対しては「そんなこと言う人、こっちから願い下げだわ~」と、傷つく前に心のシャッターを幾度となく下ろしつづけた。
そのうち傷つきたくないという思いから、恋をする相手が、“好きになった人”に加えて、“受け入れてくれそうな人(=自分のことを好きになってくれそうな人)”ととんでもなく限定的になってくる。恋愛から遠ざかる一方だった。
社会人になって、ようやく彼氏ができた。初めての彼氏に浮かれまくって、“人生で一番幸せ”を何度も更新した。
しかし幸せな時間は儚く、1年余りであっけなく終わってしまう。気づけば周りはどんどん結婚している。もう20代も後半になってしまった。
現在27歳、結婚適齢期になっても恋に妥協できない、ときめきたい
いつか結婚したいのなら、相手はそろそろ見つけておかないといけないのでは? そう思って合コンにもたくさん行ったし、マッチングアプリもやった。特にマッチングアプリは、彼氏ができたどころか、結婚までしてしまった人も周りにちらほら。これは一度、時代にのっかっておくべき? と思い、早速登録した。
ところが、合コンでも薄々感じていた違和感が、マッチングアプリをやってみたことで明確になった。とにかく彼氏をつくることや結婚を目指すのならば、趣味や条件合う相手を見つけるのにマッチングアプリは本当に効率の良いツールだ。見た目やノリの悪さを貶してくるような人と交わることもない。
でも私はやっぱり、まだときめいていたい。日常の交流の中でふとしたキュンポイントを積み重ねて、好きになりたいし、同じように好きになってほしい。
傷つきたくなくて、プライドも高くて、簡単に人を好きになれないし、なってもらえないのに、まだまだ日常の中で自然と育まれる恋愛を望んでいるのだ。条件の良い相手を探して、結婚を目指すための恋愛ならしないほうがマシとすら思ってしまう。
「いい歳して何言ってんの」なんてこと、自分が一番わかってる。なんなら自分が一番呆れ返っている。いつまでそんなこと言っているつもりなのだろう?
ときめきを諦めきれなくて、人より“恋愛”を求めすぎていることが仇となり、また恋愛を始められずに今日を終える。当分はその繰り返しだろう。