元気ですか。
私は毎日サークルに明け暮れてます。
社会人になって毎日忙しいよね。おつかれさまです。

私は去年と同じ大学生活を過ごしているはずなのに、あなたが東京に出てからはまるで違う街に住んでいるようです。
夜に散歩をしながら他愛のない話をすることもなく、「今日の夜何食べる?」とスーパーではしゃぎながら買い物をするわけでもなく、ちょっと泣きたい時に肩を貸してくれるわけでもなく。

でも私たちが決めた道だもの、仕方ないよね。重い話になってごめんなさい。
泣きながらこの手紙を書いてます。

勝手でごめんね。こんな話を私からするなんて思ってもみなかった

いろいろ考えて、私たちは違う道に進んだほうがいいと思いました。
私はやっぱり東京には行けません。
北海道で就職します。地元を離れて一人暮らしをして、北海道の良さを改めて知りました。
戻る場所はここなんだって思いました。勝手でごめんね。
こんな話を私からするなんて思ってもみなかった。
この手紙をあなたが読んでいる時、私はどんなことを考えているのかな。

あなたが就職活動をしていた1年前、お互いの人生を生きようって話したよね。
私はあの時はまだわかっていなかったけれど、あなたの人生を考える時、そこには私がいて、私の人生を考える時、そこにはあなたがいた。
だからお互いの道、それぞれ別だなんて考えられなくなりました。
あなたは東京で生きていくと言ってたけど、私は東京には行けない。
あなたが東京にいてもどうしても私は行けないのです。
わがままでごめんなさい。

私の足で自分の人生を歩いていきたい。だからもう終わりにしよう

そしてもし私が自分の気持ちを隠して東京に行ったとしても、それは私の人生を歩んでいることになるのかな。
あなたのせいにしたくない、私の足で自分の人生を歩いていきたい。
だからもう終わりにしよう。
もしこの先再び会えたならその時は一緒に笑ったらいい。
でもどちらかの気持ちを犠牲にして、遠距離恋愛を続けることはできない。
それはこの1年遠距離恋愛をしてきたからわかるよね。会いたいのに会えない辛さ、寂しさ、孤独感……。

あなたはあなたの人生を進む。私は私の人生を進む。一年前にあなたと話し合って決めた、その通りに私も就職活動を進めていきます。
遠距離辛いよね。次はいつ会えるんだろう。遠距離はいつになったら終わるんだろうって。お互い辛い思いをするのもここでおしまい。お互いの道を歩んでいこう。もともと二人で決めたことだしね。

あなたが幸せなことを願って、この手紙を702キロ離れたあなたの元へ

勝手なことを言ってごめんね、今まで本当にありがとう。あなたがいたから、この街を好きになった。
新しい場所にも行けた、新しいことに二人ならチャレンジできた。素敵な思い出もたくさん、たっくさんできた。私は忘れません、そしてあなたが幸せに暮らせることを願って、この手紙を702キロ離れたあなたの元へ届けます。会ったらきっと離れられなくなるから、この手紙に思いを託しました。何枚も書き直してようやくここまで辿り着きました。

ありがとう、ありがとう、そして、さようなら。