私は去年の4月から今年の5月末まで介護職としてグループホームに勤めていた。しかし、体調不良が相まって疲労困憊状態が続くために退職した。
慣れない仕事でも感謝の気持ちを持って尽力したいと、希望は捨てたくなかったので、自分の非力さに悔しさは込み上げてくるばかりだった。希死念慮で帰宅途中に変な事しか考えなくなる自分が怖い。自分に怯えていたのかもしれない。
自分自身が限界突破すると、「生」に絶望する。思わず、私は兄に希死念慮の心境を吐露した。
「生きるのが辛い気持ちはよくわかるなぁ。俺もそういう時期あったな。でも命を投げ出すことはしちゃいかんよ、それだけはどんなに苦しくてもしちゃダメ」
兄の言葉は何度も過ぎる。気持ちが落ち込んでいると、思い出される言葉だ。
この言葉に何度救われただろうか。初めて兄の存在が想像を遥かに超える大きいものだと実感した。
兄弟がいると、比較対象になるのは当然で私は嫌気が差していた。私の場合、天才肌の兄と馬鹿を脱皮できない妹、わかりやすく言うとこうなる。
お兄ちゃん、馬鹿な妹の為にありがとう、ありがとう……。