友人からとびきり素敵なプレゼントが届いた。
高校生活のほとんどを一緒に過ごした彼女とは、大学に入ってからもよく遊んでいた。私たちは部活も一緒で、元部活仲間から「うちらも誘ってよ」と言われるくらいにはよく2人で会っていた。
感覚や考え方がそっくり。自分の思いを言葉にしてくれているかのよう
私たちの関係がこんなに長く続いているのは、同じアイドルが好きだったことだけではないような気がする。話していると自分が思っていることを言葉にしてくれているように感じるくらい、感覚や考え方が似ている。他の人に話しても共感されないことを、本心から共感し合える感覚が彼女にはあった。
私たちはお互いこまめに連絡を取り合うことをしない。何も用がなければ何か月と連絡を取らないこともある。それでも連絡すればいつものように返事が返ってきて、会えば何でも話せてしまうことは変わらない。
お互いの性格をよく分かっているから、何をされても不安にならないし、不思議なくらいに受け入れられてしまう。
最近は世の中的にも距離的にも会えなくなってしまい、思い返せば1年近くちゃんと話せていなかった。久々にLINEをすると、テレビ電話をしようということになった。
スマホに映った彼女は短かった髪がロングになっていたけれど、1年前と、いや高校の時からずっと変わらない。お互いに心の中にあるもやもやを吐き出していくと、状況は違うのに同じことを感じているような気がして心がふんわり軽くなった。
誕生日当日にプレゼントを贈ることよりも。彼女にとって大切なこと
電話をしてから数か月が経った12月のある日、家に郵便物が届いた。差出人の欄には彼女の名前があった。中身を開けると、そこには誕生日兼クリスマスプレゼントが入っていた。
私の誕生日は6月だから半年ずれてしまっているけれど、何も不思議には思わなかった。彼女にとっては誕生日当日にプレゼントを贈ることよりも、私に合うものを納得がいくまで探して渡すことの方が大切なんだと思う。中身はマグカップと紅茶のアドベントカレンダー(兼クリスマスプレゼントを感じたのはこの部分)、そして星座占いの本が入っていた。それぞれに付箋でメッセージか添えられていた。
社会人1年目で心が疲れた時には、マグカップと紅茶で癒されて欲しいこと。私が電話で占いに行きたいと話したから、その予習用にと占い本を選んだことが書いてあった。
私たちの関係が続く理由。「離れていても心は通じている」じゃない
離れていても心は通じているなんて、綺麗事だと思うかもしれない。でも、本当に大切な人がいたら、離れていてもたまにする電話からその人が何を考えて、何を思っているのか全力で知りたいと思う。もしも相手が落ち込んでたり不安でいっぱいだったら、あなただけじゃないよ、私も一緒だよって伝えたい。そしてこれを読んで少しでも心が軽くなったらいいなと思いながら手紙を書きたい。
私たちの関係はそうやって続いている気がする。離れていても心は通じているんじゃなくて、離れていても心が通じていたいと願うから、私たちはこうやってたまに、手紙を書いたり相手のことを沢山考えて贈り物をしたりする。
彼女からの誕生日兼クリスマスプレゼントは、私への応援と「大丈夫だよ」の気持ちがじんわり伝わってくる、素敵なプレゼントだった。そして私は2か月後にやってくる彼女の誕生日プレゼントを、ゆっくりじっくり考え始めている。