どんなときも笑顔でいること。
悪いことは悪い、とはっきり言うこと。
周りの人たちを大切にすること。
これらは我が家の家訓。
美容師になるために15歳で上京し、ずっと一人で頑張ってきた祖母が考えたので、とても重みを感じる。
つらいときは一生懸命に努力をしながら、笑顔で乗り越える。
道理の通らないことを言っている人には「それはおかしい」とはっきり主張する。
困っている人に寄り添い、最後まで決して見捨てない。
まさに、祖母の人生そのものである。
祖母は、周りからの信頼がとても厚かった。
皆に、人生において大切なことをたくさん教えてくれた。
私を精神的にも支えてくれた祖母には、数えきれないほどの「ありがとう」をもっと伝えたかった。
恩返しもいっぱいしたかった。
でも、それはもうできない。
祖母は11月半ばに亡くなってしまった。
当初、医師から告げられていた余命はどんどん縮まっていき、あっという間に旅立っていった。
今、家の中はまるで灯りが消えたようである。
祖母を思い出しては毎日のように涙を流す私に、彼女はきっと「何をいつまでもメソメソしてるんだい!」と活を入れるだろう。
いつまでも下を向いたままではいけない。
あなたの思いを受け継いで、前を向いて生きていきます。
おばあちゃん、今まで本当にありがとう。