私の娘は、予定帝王切開で産まれた「早生まれ」だ。
早生まれはネガティブに捉えられることが多い。確かに早生まれのラベルは、いずれ娘の自己肯定感を下げる可能性もある。
産婦人科で3月末日を手術日として提案された私は、先生に相談した。すると先生は「4月の出産も検討できる」と仰った。
しかし、最終的に私は、提案通りの手術日を受け入れた。自身の体調とコロナ禍であることを踏まえた、安全第一の選択。これは理屈ではなく、感覚的な判断だった。
娘を早生まれにすると決めた私は、それと同時に、子育てをしていく上での誓いを立てた。
それは「娘が成長していく喜びを、常に言葉にして娘と分かち合うこと」。
そしていつか、早生まれのラベルが私たちから見えなくなったなら。「早生まれを選んででも、あなたの命が守られることを望んだ」という今の想いを、成長した娘に伝えたい。
今年は親ガチャという言葉が話題になった。今の子ども達は皆、他者との比較、競争の中に生きている。この先、どんなラベルを背負った子どもたちの成長をも、より多くの大人が見守り、喜べる時代が訪れるといい。
そんなことを願いながら、これからも私はこの小さな温もりに、しっかりと寄り添って生きていく。