セックスの優先順位は十人十色。「レスが原因で別れた」ことで自分を責める必要はナッシング♡
photo:Sakawaki Takuya
バブル文化をリスペクトして、セルフプロデュースで活動中の地下セクシーアイドル「ベッド・イン」。バブルのオイニーむんむんの益子寺かおりさん・中尊寺まいさんが、ボディコンに身を包み、歌い上げるのは「コンプレックス武器にして、立ち上がれ」。ステージの上ではイケイケの2人もパジャマに着替えれば悩めるナオン。「かがみよかがみ」に寄せられたエッセイを読みながら、ゆるゆると語り合います。さあ、今夜もパジャマパーティー!寝させないわよ。
【今回のエッセイ】
本当に、心から恋していたのに。(中略)たかがセックスひとつの問題で、恋を愛に変えられなかった。ーーバツイチで27歳年上の彼と、寝なくなった。恋は終わってしまった(焼き茄子)
中尊寺まい(以下、まい) :わかる、わかるよ!私もウォンビーロングに付き合って同棲していた頃にセックスレスになって、悩みましたね。2人の関係はセックスだけじゃないと思っていたからこそ、我慢したりして。投稿者さんと同じように、年上の方と付き合っていたときでしたが、私が求めたら「性欲おばけ!」「色情狂!」って言われたことがあって。彼は冗談半分で言ったようだったけど、さすがに傷ついたな~。スキスキス〜な人から女として求められていない状況って、自信がなくなって気が滅入っちゃうよね。
まい「するかどうかより、話し合いができないことがつらいのかも」
まい :結局、私の場合はうまく解決できなかったんです。最終的には、気遣いの話だと思うんですけどね。セックスレスの悩みを相手が聞いてくれなくなって、もうこれは話し合いができない関係なんだなと思ってしまいました。するかどうか、よりも、自分の話を聞いてくれない状況がつらかったのかな。行為ができなかったとしても、今後じゃあどうしていくかってことを話し合えなかった。
それ以外の面では本当に私のことを大切にしてくれていたし、たくさんの愛情を感じていました。でも、当時の私にとっては「たかがセックス」ではなくて、重要なコミュニケーション方法のひとつだったんですよね。6年も同棲していたから家族愛や、人間愛に近づいていたのかもしれないけど、あの頃の私は女として求めて欲しかった。きっと投稿者さんもそうだったんじゃないかな。どんなに好きな人でも、それが欠けていたらつらくなってしまう。あの時、自分にとってすごく大事MANな要素だったんだって気づいたんですよね。
だからそれ以降、付き合いたいなって思う人には最初に「セックスレスだったことがあってすごい悩んでた」って伝えるようにしているんです。自分の好きなプレイとか、どのくらいの頻度したいのかってことも、デートのときに話せたら話しちゃいますね!付き合ってから「あれ、なんか違うぞ!」ってなるのがもう面倒くさくて(笑)付き合う前に、お互いの相性をなんとなく探っておくようにしてます! そんなことをしていた結果、大人になってからは、なんとな〜く話し方と顔つきで体の相性もわかるようになっちゃったですけどね♡
かおり「セックスの優先順位は十人十色♡『レスが原因で別れた』ことに罪悪感を抱く必要はナッシング」
益子寺かおり(以下、かおり) :私の周りでもセックスレスで悩んでる子、性別問わず結構いますね~!色んな人の話を聞いてて思うのは、「セックスをどれだけ重要視してるかどうか」は、人によって十人十色レベルで本当にバラバラだな~ってこと。「セックスがないと無理!」って人もいれば、「そんなに興味ない、なくてもOK」、「もともと性欲はあったけど、突然パタッとなくなった」って知人もいる。性欲自体、年齢や環境、バイオリズムによっても変わっていくモノだし、更にはふたりで成し遂げる素敵なサムシングだから、そりゃ~嚙み合わないことも絶対ありますよね。こればっかりは相性と運とタイミング!むしろお互いが理想的にガチっと噛み合ってる関係性って、結構奇跡なんじゃないかな!?
「セックスに興味がない」って人もおかしくないし、「セックスがないとダメ絶対!」って人もおかしくない。だって恋愛や生活において重要に思う項目って、仕事、趣味、地位、収入とか、人それぞれ価値観も全然違うじゃない?セックスもそれと同じだと思うの。だから投稿者さんも「レスが原因で別れた」ことに対して罪悪感を抱く必要はナッシングだし、「たかがセックス」じゃなくて、人によってはとっても大切なことだから自分を責めないで!って抱きしめたいな~!
私自身はレスについて悩むことはあんまりなかったけど、ガラスの二十代の頃、割とエクストリームな性癖の人と交際してた時、自分の嗜好との不一致でストレスを溜め込んじゃった経験はあるかな~。基本的に「性癖はその人の個性のひとつ…チャームポイントだ!」って愛おしく思うから、どんなプレイも果敢に楽しめちゃうタイプだけど、ヤングな頃は加減がわからず、相手に合わせてガンバルンバし過ぎて、気づかないうちに疲れちゃって。それだけが別れた原因じゃないけど、自分の意思もちゃんと伝えていたらよかったと反省猿!あの頃の自分に「相手だけがグッとくるプレイは、毎回じゃなくて“とっておきのご褒美”として焦らしてあげて♡」って言いたいわ!(笑)
すったもんだがあったからこそ、カップル同士の猥談コミュニケーションって大事MANだなって痛感したなぁ!セックスってエネルギーや感情の交換でもあるから、どちらかが無理しちゃうと、ネガティブな気持ちも相手に伝わっちゃう。それで試合が上手くいかなくなったり、我慢することも増えちゃったりするんじゃないかな。お互い無理なく楽しめるように、「性にまつわる話」をタブーとせず、もっと気軽に「こういうのが好き・苦手」「次はこれしてみない?」ってオープンに話し合えるのが当たり前な風潮になればいいのにね♡なんたって性欲は、睡眠欲と食欲に並ぶ、人間の三大欲求のひとつじゃんね☆日常会話と同じくらいフランクに、レッツ猥談♡みたいな~♪
まい「お互いのABCD…E気持ちな好みを探るのもモアベター♡」
まい :かもねかもね!100%…SO!かもね~!私自身、AV鑑賞が趣味なところもあるので「好きなAV女優さんって誰?」とか聞いちゃうかも!「どんなの見てるの?」って聞いて、お互いの好みのプレイを探ってみたり。お互いのABCD…E気持ちな部分を探るのもモアベターかなって♡
かおり :わっかるぅ~!モッコシモコモコ盛り上がるよね~♡何もない状態で「さあ!今から僕らのセックスについて話そうか…!」って切り出すのは、猥談し慣れてない関係性だとハードル高いと思うけど、AVを見ながらだと色々言い合えるよね♡相手の好みを知れるし、TOO SHY SHY GIRLでも自分の要望を伝えやすくなると思うな!心のGスポットを探り合ってみて♡
かおり「部屋で過ごす時も、自分自身をA女E女と思える状態にしておくと自信をもって試合に挑める♡」
かおり :逆に夜の関係性が上手くいってたケースを思い出すと…昔、4年くらい交際してた相手と試合ペースが落ちるどころとか、上がる一方だったSF(少し不思議)な現象があったな!月の半分ぐらいは一緒に暮らしているような生活だったけど、その時はいつゴングが鳴っても試合をおっ始められる、自分のエロ・スイッチをONにできる状態にはしてたかもしれないわ♡たとえば部屋でぐ~だら過ごす時も、部屋着はワンピースとかTシャツにショートパンツとか、おみ足だけは常に露出して☆相手のためっていうよりは、自分自身をA女E女だと思える状態にしておくと、自信をもって試合に挑める!ほかにも着替える姿は見せないとか、些細な部分も含めてお互い気を配っていた気がするなぁ~…でも今思うと、この時は「性生活は大事MANです!」って合致してた関係性だったから出来てたことなのかもしれない。
まい :そうだねぇ、そういうのとっても大事MANだと思う。けど、長い年月の生活ってものになると、なかなか難しいよ。私は長年付き合いつつセックスもできた人って、やっぱり同棲はしてなかったんですよね。ある程度それぞれの時間があって、リセットできる時間があったのかも。
同棲生活や結婚生活を充実させるには、「お母さん」じゃなくて、「同居人」でもなくて、「女性」でいられる瞬間を相手と共に持つことが大事MANなんだと思う。洗濯も掃除もするし、すっぴんも下着も全部見られてる。だから、セックスそのものの時間というよりも、生活園内でのお互いへの気遣いがすごく大切なのかもしれないよね。
セックスに限らず、自分がスキスキス〜なものや大事MANにしていることを認め合えない関係って苦しいと思うんです。どちらかに合わせるんじゃなくて、お互い無理なくいられるのが理想DA.YO.NE!投稿者さんはちゃんと自分の大切にしているものが分かって、お別れの判断をしたんだと思う。つらい決断だったと思うけど、これからの未来もきっと明るいゾ♡うちらも心のジュリセンを振っていつまでも応援しています!
ミニアルバム「ROCK」発射オーライ
踊れる〝ボディコン・ロック〟をコンセプトに掲げてきたベッド・インが、 より激しく、よりセクシーに、ロック要素を色濃く抽出したミニアルバムを完成させた! 作曲家の渡辺和紀氏、渡辺未来氏とふたりが共同制作して作りあげたベッド・イン史上最もハードなナンバー「We Are 〝BED ・IN“ 」や、 おギグでも大切に演奏してきた「SHOW ME POWER」をマンをジして音源化! ベッド・インの新たなるステージを予感させるオリジナル全5曲。
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この記事を書いた人
ベッド・イン
地下セクシーアイドルユニット
益子寺かおり、中尊寺まいによる“地下セクシーアイドルユニット”。日本に再びバブルの嵐を起こすべく、80年代末~90年代初頭へのリスペクト精神により完全セルフプロデュースで活動中。2020年3月4日にはミニアルバム「ROCK」をリリース。かおりの逞しいドヤ顔ヴォイスと、まいの下心をつん裂くギタープレイによる「ボディコンロック」に酔いしれろ!
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この連載について
ベッド・インのパジャマパーティー!
バブル文化をリスペクトして、セルフプロデュースで活動中の地下セクシーアイドル「ベッド・イン」。ステージの上ではイケイケの2人もパジャマに着替えれば悩めるナオン。「かがみよかがみ」に寄せられたエッセイを読みながら、ゆるゆると語り合います。さあ、今夜もパジャマパーティー!寝させないわよ♡
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