お金が嫌いな人なんていないと私は思う。
そもそもお金がないと生活できないし、食べることもできない。きつい仕事だって、お給料という報酬がもらえるからがんばっているようなもの。
毎日つつましく生きているつもりでも、宝くじが当たることは夢に見るし、空からお札が降ってこないかなあなんて考えたりもする。
そんな、私たちの生活とは切っても切り離せないお金だが、その存在は私を助けてくれることもあれば、時には私を苦しめることもある。

子どもが産まれてからお金に対する価値観が、少しだけ変わった

まずは私のお金に対する価値観や考え方についてまとめておきたい。
私は、大金持ちにまでならなくても、人は幸せになれると考えている。もちろんお金はあればあるほど良いが、普通の生活プラス少しの贅沢や余裕ができる程度のお金で十分だ。
私自身あまりブランド物や高価なものに興味はないし、高級志向でもない。百円ショップが大好きだし、中古品やリサイクル品を買ったりもする。お金があれば旅行したりカラオケに行ったり、非日常の楽しい経験に使いたいと思うタイプだ。

しかし、子どもが産まれてからこの価値観は少しだけ変わった。
今までは自分のことだけを考えて生きていれば良かった。お給料が入ったら自分の好きなものを買って、旅行だって好きな時に行っていた。
しかし今では、子どものためにお金を使うことが多くなった。さらにこれから教育費なども貯めていかないといけない。私にとって、子どもが産まれたことは大きなきっかけの一つになったのだ。

減ると危機感、増えると安心する。一喜一憂してしまうのもまた、お金

さて、そんなお金だが、もっと視野を広げて見てみるとどうだろう。
この世界には、他人に寄付できるほどお金を持っている人もいれば、明日食べるのにも困るほどお金を持っていない人もいる。そんな中で、不自由なく生活はできるが、あまり多くの余裕がないのが世の中の大多数の人たちだろう。私もその中の一人だと思う。
口座の残高が減っていくのを見ると危機感を覚えるし、逆に増えていくと安心する。そんな風にして一喜一憂してしまうのもまた、お金というものなのだろう。

私は今、育休中でお金を稼ぐことは夫に任せている。夫が働いてきてくれるから私はこの家に住めるし、食べることだってできる。家事や子育ても大変だし必要だが、そもそも大きな前提としてお金がなければ何もできないのだ。

必要以上にお金にとらわれ過ぎてしまうと、心が苦しく、貧しくなる

しかし、お金が欲しいからといって追い求めすぎると、不思議なことにお金は逃げていくらしいのだ。あまりがめついのはいけないということだろうか。でも確かに、お金にばかり執着していると何か大切なものを失う気がする。
お金欲しさに働き過ぎて身体を壊してしまっては元も子もないし、損得勘定だけで生きるのはきっとつまらない。ほとんどの人はお金が大好きなはずなのに、あまりそれを前面に出してしまうと逆に人は離れていく。こういう時でさえ謙虚でいることがどうやら美徳とされているらしい。
やはり、お金との適度な距離感は必要なようだ。

ここ数年ほど、私は金運をあまり気にしなくなった。必要以上にお金にとらわれ過ぎてしまうと、心が苦しく、貧しくなる。もちろん生活できる最低限のお金は必要だが、心の豊かさも大切にしたい。それはきっと、人とのつながりや嬉しい出来事など、お金で買えないものの中にあるのだ。
これからも、お金と上手に付き合っていきたいと思う。