私はこれまで極端にお金に困ったことはない。
比較的裕福な祖父母の恩恵も受けていたし、両親のおかげで大学を卒業するまで奨学金を申請せずに済んでいた。また、私自身も就職してから生活水準を保てる程度には稼いでいたため、「お金がない」「貯金を増やさなきゃ」と考えた記憶はほとんどないのだ。
しかし、この度の転職で時間が出来たことをきっかけに、お金に向き合う機会が増えた。

洋服や持ち物にこだわりがなかった私。必然的にお金が貯まった

私の家は元々貧しかった訳でもないので極端に切り詰めることはなかったが、散財を好む傾向もなかった。ただ、家族皆食べることが好きなので、たまの休日にはファミレスでの外食やコンビニスイーツを楽しんでいた。

また、洋服や持ち物も特別なこだわりがなかったので、近隣のファストファッションのお店の物を好んで使っていた。小学生のころに女の子向けの洋服のブランドが流行っていた時も興味を持てず、友人と話を合わせるのがしんどかったくらいだ。
キャラクターが好きではなかったのも一つの理由だが、私は元からそのようなものにありがたみを感じるタイプではなかった。

そのような感覚がずっとあったため、必然的にお金が貯まっていき、親元で生活して自分用の細かな娯楽品を買う分には困ることはなかった。
元々お金を使うよりは貯めることのほうが好きなタイプだったのも功を奏した。

就職して初めての一人暮らし。年齢相応の金銭感覚が必要と考えた

大学卒業後、就職を機に実家を離れ一人暮らしを始める際に、親への仕送りはせず自分の生活を回すことのみを考えればよかった。なんなら「足りなければ言うんだよ」と言われていたくらいだ。
ただ、お金がなくなって親に頼る事態は避けたかったため、基本的には自分の稼ぎで賄えるようにしようと考えた。それでも当時は「赤字にならなければ大丈夫」という程度の認識しかなかった。

しかし、「大人で社会人なのだから、年齢相応の金銭感覚は必要」と感じ始めて給料の一部の積み立てを行うようになった。
この時初めて、自分でお金関係のことを決めて、手続きをした。知識はなかったのであまりリスクのある方法は取れず、お金はさほど増やせなかったが、人に頼らず物事を決めた経験は無駄ではなかったと思う。

退職して感じたお金関係の知識不足。FP3級の受験を決めた

昨年末に退職した際に、車を売った代金や積立金、退職金をもらい、一気に貯金が増えた。
通帳の預金額が今までに見たことのない金額になったため、正直なところ少し持て余している。このお金があれば欲しかったものを一気に買えるとは思ったが、せっかく増えたお金がもったいないとも思った。そこで、本格的に資産を増やす勉強をしたいと思うようになった。
元々浪費はしないので貯金があったものの、今後のことを考えたらありすぎて困ることはない。

また、退職に伴うお金関係の手続きをする際に薄々感じていた知識不足にも不安を覚えた。総務の方々の助けを借りなければ、自分では何一つ手続きを行うことが出来なかったのだ。

そこで、お金の基礎知識を学ぶ方法としてFP3級の受験を決めた。
試験範囲は保険や年金、不動産など多岐にわたる。まだ始めたばかりで勉強は進んでいないが、お金について学ぶことの多さに驚いている。これを知らずに今後の人生を進もうとしていたなんて我ながら恐ろしいことをしようとしていた。
しかし、受験当日までには習得して知識に自信を持てるようにしたいし、資格もきちんと取りたい。
そして、来たるライフイベントの時には、お金のことを自分の知識を生かして決められるようになっていたいと思う。