「お金の切れ目が縁の切れ目」という言葉は、家族にも当てはまるのだと知ることになった。結婚25周年の記念の年に父から届いた手紙をきっかけに、私たちの家族は崩壊していった。45歳の私は、仕事と家事と育児に追われる日常に抗いたかったのかもしれない。七五三の娘と並んでの記念撮影ではなく、私の「今」を撮ろうと思い立ったのだ。変わらない日常は、ある日、ある時から変わっていく。2月に掲載されたエッセイのなかから、多く読まれた5本を紹介します。

①父の定年の波紋。仲良しで有名だった家族は、お金の切れ目で崩壊した(Manachi)

あらすじ)両親が結婚25周年を迎えた年。「まもなく定年を迎えます」という書き出しから始まった父の手紙が、家族を大きく変えた。老後の資金を貯めるために自宅を売却し、携帯電話の料金や学費などを各々で用意してほしいとの内容。母や妹たちは動揺し、抵抗し、そしてにぎやかだった家族は崩壊していった。

②「女なのに」に傷つき、脱毛に大金を払った私。自分の意思で生きたい(nun)

あらすじ)女の子らしいとされるピンクは嫌いだった。フリルやレース、リボンのついた服は苦手で、スカートもめったに履かない。でも、世の中が期待する女性像にとらわれ、脱毛の契約をした。「毛がないのが女」とする社会に流され、迎合してしまった感じがして悲しくなった。

③七五三の娘と一緒ではなく今の私を残すため、裸の写真を撮影した(yuriyuri)

あらすじ)45歳。娘が七五三を迎えた。和服姿で一緒に写真を撮ることが「あるべき姿」の証明写真のようで、つまらなく思えたのかもしれない。わたしは、娘と一緒ではなく、7歳の母のわたしの記念として、健康である私自身の姿を写真に残すことにした。

④「風に揺れるワンピース」を捨てた。他人から「痛い」と思われても(つっきー)

あらすじ)小柄な私は、私がしたい格好ではなく、髪はサラサラロング、膝丈のワンピース、それに似合う靴と、「小柄な可愛らしい格好」をしていた。実際の自分からは遠い理想をめざして、周りから「痛い」と思われるのが怖かったのだ。でも、ある日、行きつけの美容師さんに言った。「バッサリいっちゃってください!」

⑤人間関係を絶って半年。「死にたい」と言った私を友人は止めなかった(まよ)

あらすじ)23歳の頃、休学していた私はうつ状態が強く、一日中ベッドと自分の殻の中に閉じこもっていた。友人と連絡を取る気にもなれず、LINEも遮断。。半年後に久しぶりに開いてみると、「999+」件のメッセージが溜まっていた。

2月に読まれたTOP5のエッセイは、このようになりました。

さらに6位以降は次の通りです。こちらもぜひ読んでみてください!

突然やめた上司の資産状況を悟った日。私のお金への価値観が変わった(長女)

圧倒的な母性と勇気を感じるエロスの師匠。丁寧な「作法」に救われた(びゅう)

黙って運転する祖母の優しさと走行音に守られ、私はいつまでも泣いた(森野まふゆ)

性的なことは嫌いだけど抱きしめてほしい夜、女性用風俗を予約した(はなみち)

「露出狂」と呼ばれた私が出会った、生き方としてのファッション(Chico.)

エッセイへの感想も、随時Twitterでお待ちしております。
3月も投稿をお待ちしております!