毎日のランチタイム、私は必ずひとりでオフィスを出る。毎日どれだけ忙しくて、いわゆる「お昼」に時間が取れなくても、もうすぐ夕方になろうとも、「ランチ」の時間は必ずひとりで過ごすようにしている。

持ち物のレギュラーメンバーはというと。数年前に購入した革の長財布と、スマホ。白いカバーの手帳とボールペン1本。そこに最近ワイヤレスイヤホンが加わった。そして時々読みかけの本があったり、なかったり。

私に与えられたこの1時間をどれだけ楽しく、有意義に過ごせるかで、その後の仕事の質も変わってくる。適当な小さな鞄にそれらを詰めて、「お昼行ってきます」の一言でオフィスを飛び出すのだ!

カフェで日記を書くことで、私はパワーチャージする

私のお気に入りは、オフィスにほど近いカフェ。コーヒーはもちろん、軽食も超美味しい。
1時間あれば何でもできるもので、カフェのすぐそばにあるCDショップで新譜を探したり、一駅先の書店にふらりと足を向けることもある。
けれども、最終的にはこのカフェに必ず寄って、持ち帰り用のカップに注いでもらった熱々のスープを啜りながら、時間が許す限り、窓辺のお一人様席でお気に入りの音楽を聴くことが至福のひとときなのだ。

そして、「ランチタイム」には必ず日記を書く。
白いカバーの手帳はなんの変哲もない、ウィークリータイプのシステム手帳。仕事の予定はGoogleカレンダーで管理しているので、自分に課したルールは、余白が多めのこの手帳に「仕事以外の楽しかったことや、仕事以外のワクワクする予定を書くこと」。
ただそれだけなのに、この「何でも日記」を埋めることがどれだけ楽しく、心躍ることか!

使うペンは、無理しないように三色ボールペン1本だけ。特別なことじゃなくてもいい。昨日見たあのドラマが面白かった、とか、夫と愛犬の散歩に行く、とか。
そんな取り止めのない何気ない日常も、この手帳に自分の言葉で綴ると色鮮やかな思い出に変わる。気がするのだ。今日はこの後残業確定だな……そんな日も、今週末〇〇をするぞ!という自分の文字を見ると、心に、やってやるぞ!と元気が湧いてくる。気がするのだ!

ランチタイムに満たされるのは、お腹だけじゃない

転職前。会社の規則で、就業中は職場から一歩も外に出てはいけないきまりになっていた。ましてや小売業に勤めていたので、休憩時間なんてあってないようなものだった。
私の「ランチタイム」はいつしか、空調のないバックヤードで事務作業をする時間になっていた。
私はいつも腹ぺこで、みじめで、その日をやり過ごすことばかり考えていて、会社への不満を沢山抱えていた。

だから、どれだけ忙しくても、自分のお腹と心を満たすため、そして自分を好きでい続けるために、必ず外に出てひとりで「ランチタイム」を取るようにしている。
いまの会社に不満がないわけではないけれど、お腹と心がいっぱいだと、大体のことはどうでもよくなって、なんでも乗り越えられる気がしてくる。そして、大好きなことばかりを書き連ねた手帳のことを思い出すだけで、自分自身が最高の人間だと思えるようになるからだ。