大学2年生のときに、K-POPアイドルにドハマリした。
そのキッカケは、大学の友人が新しくハマったアイドルグループを紹介してくれたことだった。

J-POPのアイドルですら推したことがない私には、新しい世界

友人はこれまで推していたK-POPグループが一時活動休止をしたことをきっかけに、心機一転、新人を応援したい気持ちになったそうだ。
K-POPアイドル界では、毎年新人が誕生する中、友人はデビューしたばかりの比較的人数の多い男性グループを見つけた。
過去にメンバーの脱退が重なり、小規模グループになってしまったことで寂しい思いをしたことがあったそうで、仲の良さそうな大人数グループを推しに選んだそうだ。

「推し活」をするにあたっては、やはり仲間がいるといないとでは楽しさが違うらしく、新人グループを新たに推すということで、既存の知り合いの中にそのグループを推している人は見つけられず、私に声をかけたそうだ。
そして結果的に友人よりも、私はそのK-POPアイドルにドハマリすることになる。

これまでK-POPはおろか、J-POPのアイドルグループも推したことがなかった私にとっては、アイドルを追っかけることは新しい世界だった。

動画を見た瞬間に一気に引き込まれ、アイドルに夢中になった

中学生から高校生にかけては一度K-POPアイドルブームが到来し、友人がカラオケで歌っていたり、文化祭などのクラスの出し物の曲に使ったりとK-POPに触れる機会はあった。
そのため、有名な曲はどのアイドルの何の曲か知っていた。

しかし、アイドルグループを推してはいなかったので、部活を早退して全公演ライブに行ったり、CDが発売してすぐに完璧に歌を覚えて歌えるようになっていたりするクラスメートたちを見て、アイドルに対してかけられる熱量がすごいなと思っていた。

実際に私が友人から「見てほしい動画がある」と言われ、何気なく画面を覗き込むと、一気にK-POPアイドルの魅力に引き込まれた。
韓国語の歌詞だったので、意味こそわからないが、印象的なサビのフレーズであったり、アイコニックなダンスのフリ付け、MVの演出やハイレベルなルックスなど惹き込まれる要素がたくさんあった。
1回の視聴では目が追いつかず、何度繰り返し見たか数えられないほどだった。
アイドルに夢中になっていた、かつてのクラスメートの気持ちが4、5年経ってから分かった気がした。

そしてメンバーの名前や生まれ年、デビューまでの密着動画を見漁り、ものの数日で紹介してくれた友人と同レベルと言えるくらいにまでそのグループに詳しくなった。

アイドル愛は言葉を理解したい気持ちまで膨らみ、大学で韓国語を受講

新しい曲が発表される度に、友人とはビジュアルの話や、曲のどこをどのアイドルが担当しているかといった細かい部分まで話し込んだ。
その他にも日本デビューに期待を膨らませたり、ライブ参戦の意気込みや掛け声の練習をしたり(アイドルを追いかけたことがなかったので掛け声の文化自体知らなかった)、アイドルの追っかけをする楽しさを存分に味わった。

そして私のK-POPアイドル愛は、彼らの言葉を理解したいというところまで及び、大学の授業で韓国語を取ることに決めた。
「韓国語の歌詞を理解したい」という思いから独学でハングル文字自体は書いて読めるようになっていたのだが、会話をするとなると文法も理解が必要でそこそこ苦労した。

英語の授業では分からないところは放置してしまいがちであったが、韓国語の授業では先生に質問に行くほどの熱心さだった。
自分でも教室で一番熱意のある生徒だったと思う。興味のあることを学べる喜びが爆発していた。
そのかいあり、筆記、会話テストで共に良い点が取れた。

何かに夢中になることで世界が広がり、友人とも仲良くなれた

大学を卒業した今はその友人ともあまり会えておらず、私も仕事の忙しさから「推し活」ができている状況ではない。

私の場合キッカケはK-POPであったが、何かに夢中になることで、新しい世界が広がり、友人とも仲良くなれた。
また韓国語をゼロから始めるという新しいことにチャレンジして、楽しく語学力を伸ばすこともできた。

仕事に追われてばかりだと何かに熱中する時間もないので、今回過去を振り返ったことで、生活を見直して人生を豊かにしたいという目標ができた。