「今日の放課後何して遊ぶ!?」
「やった!今日の給食ココア揚げパンだって!」
「ドッチボールの方が楽しいじゃーん!」
遊ぶ事と食べる事しか頭になかった無邪気な小学生時代。
何ひとつ不安がなかった頃。明るい将来が待っていると強く信じていた頃。
わたしは人生計画を立てることにハマっていた。
「23歳で結婚して25歳の時に子供を産むんだ〜」
休み時間に友達と将来について語り合っていた時に、わたしが立てたプラン。
「運動も勉強もできる年上の彼氏と、3年くらい付き合ってから結婚して〜、夫婦だけで2年くらい過ごしたら子供産む〜1人目は男の子がいいなあ」
こんな感じで綿密にプランを立てていた。

小学生時代の私の計画によると、1年後には結婚するらしい

あれから10年以上の月日が流れ、今年で22歳になるが、結婚する予定どころかそもそも彼氏がいない。小学生時代の人生計画によると、22歳になる頃には付き合って2年目の彼氏がいて、1年後には結婚するらしい。
ばったり素敵な男性に出会って、うまいこといけばまだ間に合うだろうか?
いや、今のわたしは恋愛をする余裕がない。時間がないというよりは、自分のことで精一杯で、他人を愛せるくらいの余裕がない。結婚や出産なんて想像もつかない。

なにしろ私はどちらかというと子供が苦手だ。嫌いではない。
子供は愛嬌があって可愛いし、独特な感性も面白い。だけど接し方が分からない。だから苦手という表現にしてみた。
苦手になったトラウマとまで言ったら大袈裟だがちょっとしたエピソードがある。

友達の弟を「可愛い」と褒めると、裏目に出てしまった

中学生の時、女友達4人組で地元の有名な夏祭りに行った。
1番ウマが合う友達には歳の離れた小さい弟がいた。4歳くらいだろうか。
姉(友達)と一緒に登場した弟くんは浴衣を着ていて、とっても可愛らしい。
何回か一緒に遊んだことがあったので顔を覚えていてくれたのか、「お姉ちゃーん!」と叫び、ニコニコした笑顔で走ってきて抱きついた。それはそれは可愛くて、「今日も可愛いね〜!浴衣もかわいい!似合ってる!」と褒めちぎっていた。

その時、わたしは地雷を踏んでしまったようだ。
弟くんの姉にあたる友達がいきなり低い声で、「可愛い可愛い言わないで。男の子なんだからかっこいいって言って。自分のこと可愛いって思っちゃうでしょ」
と言われた。

素直に思った「可愛い」という気持ちを口に出したら、裏目に出てしまった。ただ褒めたいだけだったのにここまで言われるとは、正直予想外だった。
そこからわたしは子供に対し、なんて言葉をかけるのが正解なのか分からなくなり、だんだん小さい子供と距離を置くようになった。
いろんな家庭があるからこそ、いろんな教育の仕方がある。褒めたつもりでも相手にとってはタブーな言葉だったりする。我が子との会話や遊び方を見ているお母さんの目が気になってしまい、うまく接することができない。

うまくいかないのが人生。あの時の計画は再検討することにする

そんなトラウマが未だに消えず、わたしは今でも子供が苦手。
だから出産して、子供を育てて、なんて想像もつかないし、自信もない。どこかで自分には関係ないものだと感じてしまっている。

しかし、面白いことに、付き合っている人がいるときは、早くこの人との子供を産みたいなぁと勝手ながら思ってしまう。親子を見ると、わたしもこの人とこんな家庭を築くのかなぁと勝手にキュンキュンしてしまう。
もちろん親になるには経済力、責任感、包容力などが求められるが。
子供が苦手だと奥様方に相談すると、「自分の子供は可愛く見えるのよ、だから大丈夫。わたしもそうだったから」と必ず言われる。わたしはもしかしたらこのタイプなのかもしれない。

やっぱりわたしの人生計画、素敵な男性に出会ったらまだ間に合うのでは!
でも、そううまくはいかないのが人生。
間に合わなかったら人生計画は再検討することにします。