推し活に補助金か控除か還付金かをお願いしたい。何を言ってるんだと思われるけど、大真面目な話だ。
国は、推し活という行為を公的に認めて、人生における必要不可欠なものだと言ってくれ。
私は推しのおかげで病気が治って社会復帰ができたアラサーだ。
本当に推しがいなかったら、私はもう死んでたかもしれないのだ。
推しのパフォーマンスを見て、8年間抱えていた身体の痛みは寛解、ライブに行くためひきこもりを脱出したし、遠征費用を稼ぐために働くことができた。

推しは最先端医療、社会福祉、就労移行支援、精神福祉、生活向上、本当になくてはならない社会インフラだと思っている。

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今現在もメンタルがボロボロなときに支えられている。
単純に私の推しはサイコ〜!という惚気ではない。
あなたの推しも、あの人の推しも、きっとそうだろうと思う。
人間は推しを応援することで、自分の中からもエネルギーが溢れ出して、パワーとなってあらわるのだ。

だが、真剣な話、推し活はお金がかかる。
ライブのチケット代にCDやDVDはもちろん、ファンクラブ会員費や雑誌代にグッズ代。それにライブ会場までの交通費や宿泊費もなかなかの金額となる。
自分が好きで、日々の生活を支えてくれるほどのパワーをもらえる人を応援したいだけなのに、お金がかかる。
日本人の平均給与と推し活にかかる費用はあっていないと思う。
推し活というものに補助金か何かが出れば、少しだけ推しを応援しやすくなるに違いない。
しかし、「そもそもお金に余裕がないのに、推し活なんて贅沢なものにお金使うな」という意見が出てきそうだ。個人的に推し活を楽しんでいる私でもそう言われているので、もし「推し活に補助金かなにかを!」と、国を掲げての政策となると、反対の声はすごいだろう。

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だが、好きな人を応援することが贅沢と言われる世界なんて本当に虚しい。
お金に余裕のない人だって、華やかな世界を見て大きな元気をもらえるのだ。
私は、推し活を贅沢なことにしたくない。
推し活の中で、グッズを大量に買うとか、ライブで宿泊する際に高級ホテルを利用するとか、贅沢をするポイントはたくさんあるだろう。
しかし、推しを応援する行為自体にお金をかけることは、贅沢なことではないと断言する。
また、推し活文化に関連して商売を営んでいる方々もたくさんいる。
ライブの時に「ご出演おめでとうございます!」というメッセージカードと共に飾るお花を手配してくれるフラワーショップや、ライブの前に可愛い髪型にしてくれるヘアメイク専門美容室、日々の推し活を豊かなものにしてくれる推し活専門グッズ店など。
推し活文化が贅沢なものとされ、推し活による消費自体が敬遠されてしまうと、その方達も大ダメージだと思う。不景気なのにいろんな市場が絡むコンテンツを、国が盛り上げない手はないと思う。

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だから私は、以下のことを提案する。
まず「この人!」という推しが見つかって6ヶ月ほど推し活をしたら、役所に書類を提出する。必要書類は、「自分のマイナンバーカード」「推しの名前や所属事務所や活動内容」そして「自分の過去6ヶ月の推し活履歴」と、「かかった推し活費の金額」が必須。そして正式に国に「推し」だと認められたら、年間を通して推し活にかかったお金の何%かが戻ってくるとか、規定の額の補助金が出るとか、はたまた税金が安くなるとか。そういう政策をやってほしい!

かなりの手間かもしれないが、それだけ役所に人員が必要になれば雇用の拡大にもつながるし、国自体が、どのような「推し」と呼ばれる存在が、どれだけ経済を回しているか知ることもできる。
「推し」も国から今年はあなたのことを「推し」として申請した人がどれだけいたか知らされたら、さらにやる気に繋がると思う。

フワッとした内容で頭お花畑のバカみたいなことを言ってるかもしれない。でも、こんな制作が実現可能になる国はバカじゃない。
推し活さえも支えられない国はどうなのかと思う。
そしてそんなことよりもっと大事なことがあるやろとか色々思っている人へ。
それはそう。

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私は発達障害があり、この障害だけは推しのおかげでは治らない。
マジレスすると障害年金はもうちょっと間口を広げてほしいし、障害者雇用ももっと働きやすくしてほしい。
でもあえて今回は「推し活に手当を」と思った。

私は国民がみんな好きなことに夢中に楽しめるようになってほしいからだ。
ただ単に息吸って心臓が動いているだけでは、生きるというのか?楽しい時間を送ることができることが生きることではないのか?

好きなことを楽しんでいる人を「贅沢」「もっとやることがあるから」と見向きもしない世の中になってほしくない。
本当に困っている人は推し活どころか、好きなことどころか、明日食べるご飯さえも危ういだろう。

でもそんな最低限の生活ができないほど苦しむ人を引き合いに出す時点でおかしい。そうやってどんどん「もっと苦しい人がいるんだから」と苦しい人を作るだけ作って、どんどん救えない人を増やしているのが今のこの日本だと思う。

好きなものに夢中になれる、この感覚こそが日本の未来を明るくすると信じて、大事にしようではないか。