半年ほど前から、わたしはふとしたことがきっかけで、西洋占星術というものにハマっている。そして、とてもとても面白くて、奥の深い西洋占星術を通して、自分の心、人の心を明るく照らせる人になりたいと強く思っている。
それが今のわたしのたくらみだ。
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生年月日、生まれた時間と場所から、その人が生まれた瞬間の空に浮かぶ10の天体の配置図を作成して、その天体の位置や属性、天体同士の角度などを分析し、その人の持って生まれた性質や価値観、運勢などを読み取るというのが、かなり大まかではあるが西洋占星術の概要である。
その配置図はホロスコープと呼ばれており、まったく同じホロスコープを持つ人はこの地球に誰ひとりとしていない。
西洋占星術の歴史はとても長く、紀元前二千年期のバビロニアにその起源はあると言われており、もともとは天文学の一種であったそうだ。
人の心や思考、運気の流れなど、目には見えない分野を論理的な視点で分析するため、細かいルールや決まりをしっかり勉強して理解しないとうまく扱えない。占いというと、一般的にはふわっとしていて抽象的、そして少し怪しいというイメージがあるだろうが、西洋占星術に関しては系統的な知識や論理的な思考が必要で、学問的な土台がしっかりしている。
しかし、答えや結果はひとつではなく想像力や豊かな感性も不可欠で、誰が星を読むのかによって解釈に個性や余白も出てくる。そんな西洋占星術の特徴にわたしはとても魅力を感じたし、もともと人の心や運気など目に見えないものについて考えることや、頭の中でいろいろと空想することが好きだったわたしの好奇心は激しく掻き立てられた。
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しかし、勉強を進めていく中で、西洋占星術は占いではあるけれど、何月何日に何が起こります!という予言や、あの人への告白はうまくいくか否かとか、具体的な現実を断定したり決めたりするものではないのだなと、わたしは思うようになった。
西洋占星術は、その人が持って生まれた星やその配置を分析してその人本来の強さや魅力、自然な思考の癖を見つけ、それら最大限発揮するにはどうすれば良いのか具体的な行動に落とし込む方法を見つけるためのひとつのツールであると今は感じている。
そうであるので、占いを受けること自体で何かが劇的に変わるわけではなく、星を読む側も読まれる側も星読みを通して自分の内面と深く向き合い観察し、その結果に基づいて自ら行動を起こしていかないと何にもならない。だからこそ、わたしは占星術に希望があると思うのだ。
100人いれば100通りの魅力があって、100通りの強さがあって、100通りの優しさがあって、100通りの人生がある。人は他人の長所はたくさん見つけられても自分の素敵なところにはなかなか気が付けないものだし、自分の心や内面について客観的にじっくり考える機会も日常ではそんなにない。
わたし自身も自分の星を読み解いていく過程で自分の内面に深く潜り、今まで気付いていなかった自分の魅力や考え方の癖を発見し、新たな自分を知ることができた。
自分を理解することは、現在地を明確にすることであると思う。
当たり前だけど、現在地がわからないと目的地には辿り着けない。しかし現在地さえはっきりわかっていれば、わたしたちは自分次第でどこへでも行ける。
自分を再発見し、自分の標準装備や現在地を明確にするためのツールとして占星術を使わせてもらうことで、自分の自然な魅力やキラリと光る個性と手を取り合って、リラックスした明るい気持ちで日々を超えていけるようになるのではないかと思う。
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全ての人が素晴らしい個性を持って生まれているのに、その輝きに気が付けず自分を好きになれなかったり、自分の魅力を無意識に自ら抑え込んでしまっていたり、自分の自然な特性を歪めてしまう環境に身を置いてモヤモヤしてばかりだという人が多い気がする。
本当にもったいない。少しでも多くの人が自分の魅力を理解して自分や他者を肯定し、明るくのびのびした心で過ごせたらどんなに素敵だろうかと強く思う。
もっと勉強を続けて普段の日常や仕事にプラスして、依頼してくれた人を個別にじっくりと占う個人向けの星読み師としての活動を始めたい。星読みを通して、人の心がもっと自由にのびのび明るく解放されるハッピーな世界のきっかけ作りをしたいのだ。
全ての人の中には必ずひとつの大きな宇宙がある。その宇宙の中に輝く10の惑星たち。
わたしは駆け出したばかりで知識や技術はまだまだ未熟だけれど、自分の中の情熱や好奇心の輝きはたしかに感じる。そのキラキラを逃したくない。世界全体を一気にを明るく照らすことは難しくても、わたしを見つけてくれた誰かの心をそっと照らすことならできる気がするし、それがすべてである気もする。
全力を注がせて欲しい。明るい気持ちで頑張ろうと思う。