数あるキャッシュレス決済の手段のうち、大人になるとなんとなくみんな持つものという風潮があるクレジットカード。
普段みなさんが買い物をするようなデパートでも、そのデパートのクレジットカードを持っていると期間限定のセールがあるという広告を見かけたり、中には特定の店舗でお得というだけではなく、テーマパークやアニメキャラクターとコラボしているクレジットカードなどがあり、気になったことがあるという人もいるのではないでしょうか。
私も普段推し活に勤しんでいるので、推しが印字されたクレジットカードがでたらほしいな…と思ってしまったりもするくらい、クレジットカードってデザインだけでもいろいろな選択肢があるんですよね。

つい気軽に好きなだけ作ってしまいそうになるクレジットカードですが、実は気を付けておかないとならないことがいくつかあります。

「引き落とし日、口座にお金がない」。そのまま放置は絶対ダメ!

そもそもクレジットカードは、前回の記事でもご説明した通り一定期間の支払いをまとめて引き落とし日に後払いをする形式。
後払いなので、ついつい買い物をするときは後先考えず使ってしまって、引き落とし日に「私こんなに買い物したっけ…?」と思ったことがある人もいるはず。
すぐにお金の支払いがないことでお金を使っている意識が薄れて何気なく使ってしまい、引き落とし日に銀行口座にお金がなかったなんてことがあるとそれはもう大変。すぐにクレジットカードの利用分をカード会社に払えればいいですが、延滞をしてしまうと、延滞をしたという情報が信用情報機関に登録され、それ以降新しいカードを作れなくなってしまったり、家のローンなど大きなローンを組めなくなってしまったりすることも…。
万が一引き落とし日に口座にお金がない!という状況になったら、一番よくないのがそのまま放置してしまうこと。まずはクレジットカードにきちんと電話をして払う意思があることを伝え、早急にお金を口座にいれるか、指定された振込先に振込をしましょう。

一見便利な「リボ払い」。基本的には使わない方が良いです!

次に気を付けておきたいのが、リボ払いです。
リボ払いとは、簡単にいうとクレジットカードの毎月の支払額がいくらであっても、引き落とされる金額がある程度決まった金額になる仕組み。一定期間で2万円分の買い物をしたら普通は引き落とし日に引き落とされるのはまとめて2万円ですが、リボ払いをすればたとえば1回の引き落とし金額を毎月5千円とするなど少額の引き落とし金額にすることができます。

リボ払いなら大きな引き落とし金額に焦らなくて済むからラッキー!と思いきや、たとえば2万円分を毎月5千円で支払っていくとすると、普通であれば4回で支払いが終わると考えてしまうのですが、リボ払いの場合4回じゃ支払いが終わらないのです。

リボ払いの場合、5千円の引き落とし金額には、元々の買い物をした金額(元本)と手数料が含まれます。手数料が含まれている分、元本を満額支払うことにならないため、4回では支払いが終わらず全部支払いきるまでの期間が延び、リボ払いを繰り返してしまうと、買い物をしたすべての支払いがずっと終わらない状況となってしまうのです。

クレジットカード自体に限度額があるのでとんでもない金額の支払いが残っているということにはならないかもしれませんが、毎月の引き落とし金額が少なくなるからと言ってずっと終わらない支払いを抱えてしまうのは、とてもこわいこと。

基本的にはリボ払いは使用せず、一括払いや、手数料がかからない範囲の分割払いにするようにしましょう。もしもすでにリボ払いを利用してしまっている場合は繰り上げ返済といってリボ払いの設定となっている引き落とし金額を、引き落とし日を待たずに少しずつ多めに払っていくようにしてみてください。
また、最初に作った際の初期設定がリボ払いとなっているカードもある ようなので、これからカードを作る際にも必ず支払いの方法はチェックしておきましょう。

現金を借りられる「キャッシング」。借りた金額以上に返済することに!

最後にキャッシング。これはクレジットカードで現金を借りられる“お金を借りる仕組み”です。クレジットカードを作るときに申し込みをすることでカードがあればお金を借りることができるようになり、カードの利用料金と合わせて口座から引き落とされたり、別途振込をすることなどで返済をしていきます。
カードがあれば気軽にお金を借りられてしまうのですが、お金を借りるために支払う手数料である“利息”を支払う必要があるため、借りた金額以上に返済をする必要があります。
また、カードのキャッシングは利息が少々高めになることが多く、また通常の支払い枠とキャッシング枠でまとめて限度額が設定されているカード会社だと、キャッシングをすることで買い物に使える金額が圧迫されてしまうことも。
自分が持っているカードの利息や仕組みをきちんと理解した上で、利用するか考えないと危険です。

今回はあえて「こわいこと」をお伝えしましたが、理解したうえで使えば、キャッシュレスが進むこの時代、使う機会が多いクレジットカードは、誰しもが1枚は持つことになるはず。
こわい思いや損をしないように、ぜひ前もって知識を付けて、危機察知能力を高めておきましょう。